中・東欧、ロシアのこと&大学教育のことを発信します


by chekosan
実在のギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトを主人公にした映画「永遠のジャンゴ」を観てきました。

ジャンゴはジプシー出身の大人気ギタリストです。若い頃のヤケドで左手は3本指しか動かせなくなるのですが、独自の奏法を編み出して、パリの大きな劇場を満員にするスターになります。

*ジプシーという呼称は蔑称であるとして最近は使われなくなってきていますが、この映画は1943年のナチスドイツ占領下のフランスが舞台なので、映画の中でもパンフレット類でもそのまま使われています。

ナチスドイツはユダヤ人だけでなく、ジプシーも迫害しましたが、ジャンゴはその演奏を評価され、ベルリンに演奏旅行に来るように言われます。

彼のファンであり愛人であるフランス美女にナチスのジプシー迫害について知らされたジャンゴは、妊娠中の妻と年老いた母と、スイスに逃げようとします。

しかし、スイスを目前にして、なかなか脱出が果たせず、待機している間に再び捕まり… 危うしジャンゴ! どうなるジャンゴ!



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大作、感動、大冒険、という感じではなく、わりと淡々と進んでいくのですが、天才ギタリストということで、演奏シーンがたっぷりなのが良いです。

ナチスはジャズを敵視し、ほとんど演奏しないように通達するのですが、聴衆はジャンゴたちの演奏が興に乗れば乗るほどノリノリになって羽目を外していきます。音楽の力はすごいなあ。だからこそ規制、統制、禁止するのですね。

映画のキャストには、本当のロマ(ジプシー)の人たちが出演しているそうです。主役以外のミュージシャンたちも本物とか。だからか、演奏の姿が自然だったのも良かったです。

劇中の曲もどれもよかったです。踊り出しこそしませんでしたが、もっともっと演奏シーンが多くても良かった!

同時期を舞台とした小説『スウィングしなけりゃ意味がない』も買ってあります。次に読もうと思います♪











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by chekosan | 2018-04-03 21:13 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(0)


関西ウーマン連載書評、今月は『『サウンド・オブ・ミュージック』で学ぶ欧米文化』です。

この本、実は同志社の授業の受講生君が紹介してくれた本です♪

この原稿を書くにあたって、久しぶりにDVDで映画を見ました。
特典映像で監督の音声解説が入っていたので、そちらも。

通しで2回続けて見て、よく練られてつくられた名作だなあとあらためて思いました。

ザルツブルクに行って、ロケ地めぐりをして、ドレミの歌ごっこをしたくてうずうずしています♪

書評本文はこちらからご覧いただけます。


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by chekosan | 2018-03-10 15:47 | 書いたもの | Trackback | Comments(0)
2018年映画鑑賞第1弾、「プラハのモーツァルト」を観てきました。

三男をなくして失意のどん底だったモーツァルトは、彼を熱狂的に受け入れてくれるプラハで「フィガロの結婚」の上演と、新作オペラ「ドン・ジョヴァンニ」の作曲に取り組みます。

そこで、若く才能あるソプラノ歌手に出会い、2人は惹かれ合うのですが、彼女は土地の名士である男爵に目をつけられていました。

さらに過去に対立した人物が復讐の罠を仕掛けてきて…危うし、モーツァルト! というお話。




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「フィガロの結婚」や「ドン・ジョヴァンニ」のアリアがたっぷり流れて、音楽劇としても楽しめました。「ドン・ジョヴァンニ」を生で観たくなりますよ🌟

映画の題材としてのモーツァルトといえばミロシュ・フォアマン監督の「アマデウス」の強烈なキャラが思い出されますが、こちらはかなり二枚目で紳士的。

繊細で心優しい、良き夫、良き父親、常識人として描かれています。
でもまあ寂しさと歌手の魅力に負けて浮気しちゃうんですけどね😅

ところで、邦題が示すように、この映画はプラハが舞台。画面にもプラハの街がたっぷり出てきます。

プラハは二度の大戦でも大きな破壊を免れてきたので、モーツァルトが活躍した時代くらいなら難なく再現できるんですね。

プラハのモーツァルトゆかりの劇場といえばこちら。
スタヴォフスケー劇場。

街の通りと通りの間にちょこんとある小さな劇場です。
昔、内部を見たくてバレエを観ましたが、
現代的な演目でよくわかりませんでした😅

この写真は2016年8月の朝に撮ったもの。
この時も「ドン・ジョヴァンニ」の幕が掛かってますね。


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モーツァルトはウィーンでひっそりと亡くなりますが、プラハでは盛大な追悼ミサが行われたとか。
それがこの聖ミクラーシュ教会。ここは大きくて荘厳で、一見の価値ありです。

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by chekosan | 2018-01-06 16:07 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(0)
2017年はなんだかちっともコンサートに行けませんでした…orz
息子たちの舞台も減って寂しい限り。
2018年はせめて平均月一回くらいは行きたいなあ…


1/8 びわ湖ホール四大テノール 新春コンサート@びわ湖ホール
4/29 びわ湖ホール3/4大テノール ラ・フォル・ジュルネびわ湖2017@びわ湖ホール
4/30 ウラル・フィルハーモニー ラ・フォル・ジュルネびわ湖2017@びわ湖ホール
5/20 「フォーレとケクラン」@京都文化博物館別館ホール
7/22 「フィガロの結婚」佐渡裕プロデュースオペラ2017@兵庫県立芸術文化センター
9/28 レ・フレール キャトル座@新歌舞伎座
11/4 イツァーク・パールマン ヴァイオリン・リサイタル@ザ・シンフォニーホール
11/24 Borders 酒井健治個展 アンサンブル九条山コンサート@京都府民ホールアルティ

足を運んだコンサート、映画、展覧会は、
チラシを入手してチケットともにファイリングしています。

ときどきチラシが手に入らないことがありますが、
そういうときはチケットだけでもファイルするようにしています。

小学3年生くらいから残しているので、もう何冊にもなっています。
たまにめくって確認することもあります。とてもいい記録になっています。



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by chekosan | 2017-12-31 20:17 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
そんなアホな!(笑) という映画ですが、楽しく泣き笑いしながら観ました。

同志社の「ロシア・東欧地域研究」で受講生が教えてくれた映画です。アマゾンプライム特典で、無料で観ることができました。

かつてソ連のボリショイ管弦楽団の指揮者として名声を博した主人公は、体制に盾ついたとして音楽の世界から追放され、いまや清掃員で生計を立てています。それが、ある機会をとらえて、かつての仲間をかき集めてパリで管弦楽団として演奏をするという大博打を打つお話。

いやさすがにもう無理だろうという困難が次々立ちはだかるのですが、そこはコメディ映画、ありえない展開で乗り切ります。

ところで、主人公はフランス語もできるという設定なのですが、主演俳優さんはこの映画で初めてフランス語にトライしたとか! すごい。てっきりもともとしゃべれる人かと思って観ていました(フランス語の発音の良しあしはわかりませんが…)

以下、ネタバレあり。




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ハチャメチャ楽団と、美しきヒロインのヴァイオリニストとの演奏が始まるのですが、そこからはとにかく盛り上がります。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のとりわけハデハデな部分をダイジェストで繋ぎ、そこに美人ソリストの出生の秘密が重ねられて、これでもかこれでもかと畳みかけていきます。

俳優さんたちの指揮や演奏は音とずれていて、まあやはりそこは嘘臭さが残るのですが、吹替のヴァイオリン演奏の音がものすごい盛り上がりを見せるので、それも気にならなくなります。

特に、ソリスト役の女優さんがキレイで品があって、立ってるだけでも絵になるのですが、感極まって泣きながら熱演するのです。とにかく美しい~~~♡

その感動の演奏場面の間にも、ちょっと余計かなと思うようなコミカルなシーンがいくつか差しはさまれていくので、完全な感動モノにはならないのですが。(^^;

ユダヤ人の親子が本番直前までがめつく商売していたり、ロマ人たちが空港で偽造ビザを堂々と作ったり、団員たちがパリでいかにも田舎者くさい振る舞いをして現金をむしり取っていく姿なんかも、いくらコメディとはいえ、ちょっとやりすぎなんじゃないかとも思いました。

とまあ、いろいろツッコミどころはありますが、面白い映画でした。
ということで、しばらくチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調をリピートして聴くことになりそうです♪





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by chekosan | 2017-09-17 18:51 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(0)
今年も同志社大学法学部の「ロシア・東欧地域研究」では、
この科目に関連がありそうで、関心がもてそうな本を探す課題に取り組んでもらいました。

先日の授業では、何人かの人に口頭でクラス全体に紹介してもらいました。
授業後のカードには、紹介してもらった本を読んでみたい、というコメントがたくさん出ました。
それがまた分散するのが面白いところです。
やはりみんながみんなに情報を提供し、共有する機会を設けるのはいいですね。

ということで、そのうちからいくつかを紹介していきます。

今年の第一弾は、少し視点をずらしてみつけてくれた本です。
「先生がオーストリアも授業で取り上げておられたのでいいかなと思って」と学生君。
もちろんです。オーストリアやドイツは「東欧」には分類しませんが、切っても切れない仲です。

◇◇◇

野口祐子ほか『「サウンド・オブ・ミュージック」で学ぶ欧米文化』(世界思想社 2010)

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◇どんな本ですか?

 1920~30年代のオーストリアについて書かれた本。
 アメリカから見たヨーロッパと、実際のヨーロッパとの差がわかる。

◇なぜこの本を選びましたか?

 「サウンド・オブ・ミュージック」は好きな映画の一つなので、
 舞台裏ともいえる諸事情を解説した本というのはたいへん興味深い。
 映画はアメリカの制作ということで、当時の世相を反映した面もあるようだ。

◇特に紹介したいところ、興味をもったことがらは?

 オーストリアについてあまり知らなかったのだが、その歴史や、ナチスとの関係について知ることで、
 この映画が単なるハッピーエンドの家庭ドラマ的なものではないとわかった。
 祖国愛や歴史的事実も盛り込みつつ、アメリカ的思想を植え付けようという意図も含んだ
 多面的な作品だということがわかる。(以上、抜粋)

◇◇◇

「サウンド・オブ・ミュージック」、私も好きな映画です。
といっても、一度目は小さいころだったので背景がよくわからず、
まさに「家庭ドラマ」として見たような気がします。
二回目は多少歴史がわかってきていた頃だったので、そちらに関わるシーンの方が印象に残りました。

最近は、映画や文学作品から時代を知る、あるいは歴史を知って作品をよりよく理解する
という授業の比重を増やしているので、私もぜひ読んで参考にしたいと思います。





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by chekosan | 2017-05-24 16:09 | ロシア・東欧に関する授業@同志社 | Trackback | Comments(0)
第一部では、ソ連出身で20代後半のときにベルギーに亡命した半生、
第二部では、音楽に関する哲学的な考察を、
ベートーヴェンのソナタの解釈を中心に語っていきます。

アファナシエフ自身が指名したというインタビュアーとの対話による書下ろしなので、
全編を通して流れがあり、聞き手との信頼関係を感じさせる深い対話になっています。

ピアニスト、音楽家としてのアファナシエフに関心がある人には第二部が興味深いでしょう。
私は1960年代のソ連の音楽教育事情がわかる第一部が面白かったです。

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ソ連は音楽やスポーツで見どころのある子どもを集めて英才教育を施したと聞きますが、
アファナシエフ自身はそういうトップエリートではなかったそうです。
モスクワ音楽院に入るまでは、普通の学校と音楽学校を掛け持ちしていたという話が出てきます。

ソ連は学校が始まるのが早く、午前中には授業が終わるので、
午後に芸術やスポーツを、その道の専門家にみっちり習えたのです。

日本の部活のように学校内で朝から夕方まで
あらゆる活動を学校の先生たちが面倒を見るシステムとは違います。
ここは面白いところだと思います。


また、ソ連の体制にうんざりして早くから亡命を考えていたアファナシエフも、
コンクール前の手厚いサポート態勢は優れていたことを認めています。

コンクール出場者には公開演奏会の機会が設けられ、
世界的ピアニストやピアノの教師が居並ぶなか、ホールで全曲を通しで聴いてもらえるのです。
協奏曲はプロのオーケストラと何度も合わせる機会をつくってもらえます。

アファナシエフが出た国際コンクール直前の公開演奏会では、
ギレリスらモスクワ音楽院の教授陣が夜を徹して出場者の演奏を聴いたと語っています。

国の代表として西側に勝たせるというプレッシャーもあったでしょうが、それだけではありません。
次代の音楽家たちを育てる熱意や親心が感じられるエピソードが、
ピアノの師匠たちへの敬愛と感謝の念をもって語られています。


アファナシエフは一日中ピアノの練習をするタイプのピアニストではないそうで、
作家として毎日決まった量の文章を書き、決まったルートを2時間も散歩する毎日を続けています。

第二部は具体的な楽曲の話が続いたので、動画でアファナシエフの演奏を流しながら読みました。
とてもゆっくりなので少し違和感を持ちましたが、そのうちにしっくりなじんでいきました。

「鬼才」と呼ばれているそうですが、それよりは思索する音楽家という印象を受けました。

アファナシエフの文学作品を紹介した新聞記事の紹介はこちら
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by chekosan | 2016-12-30 11:48 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
ブログ名「本日の中・東欧」は、中・東欧関連のニュースをこまめに拾ってアップするつもりで付けたのですが、なかなかできておりません。

新聞の切り抜きはたっぷりため込んでいて、そのなかには小さい話題だけど、その国の歴史や今をよく表しているものがあります。ちょっとずつ記録していこうと思います。

久々のラトヴィアネタです。

日本経済新聞の夕刊「あすへの話題」コーナー 2016年10月25日に、
元警察庁長官の漆間巌さんが、「意味深な原曲」と題してコラムを書かれています。

日本でも加藤登紀子さんがヒットさせた「百万本のバラ」という曲があります。
これは実はラトヴィアで1981年に発表された曲で、
ロシアや日本で歌われたようなロマンチックな恋愛の歌とは少し違うんだそうです。

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私がモスクワで過ごした1980年代の初めに、アラ・プガチョワという人気歌手が、「百万本の深紅のバラ」を歌って大ヒットさせた。日本でも、加藤登紀子さんが、「百万本のバラ」という曲名で歌って有名になった。女優に恋をした画家が、家も財産も売り払って沢山(たくさん)のバラを購入し、彼女がいる宿舎の窓の下に敷き詰めるというロマンチックな歌であったと思うが、当時テレビやラジオでこの歌をよく聴いたものである。…



どう違うのかを記した部分はインターネットでもたくさん取り上げられていますし、
上の引用のつづきは日経のサイトでは有料になっているので割愛します。

原曲の歌詞の意味もさておき、このコラムで興味を惹かれたのは、
漆間さんが、この曲がロシアでヒットした当時、旧ソ連に駐在されていたにもかかわらず、
そうした背景を知らず、2015年7月に旅行されたときに知ったと書かれている部分です。

この曲が出来てから35年、ソ連からの独立(1991年)から四半世紀経って、
ラトヴィアへの旅行中、何がきっかけで漆間さんがその事実を知ることになったのでしょう。

誰かに話を聞かれたのでしょうか。なにか展示でもご覧になったのでしょうか。
ソ連時代を知らない世代が増えるなかで、この曲はどのように伝えられているのでしょうか。

夏にベルリンとプラハに行ったとき、冷戦時代や社会主義時代は
懐かしい過去として観賞する対象となっていると感じました。

ロシア系住民をたくさん抱え、ロシアを常に意識せざるを得ないラトヴィアではどうなのでしょう。
現地へ行ってみたいと思う小さな記事でした。
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by chekosan | 2016-12-12 14:27 | ラトヴィア | Trackback | Comments(0)
茂木さんといい宮本文昭さんといい、
陽気でエネルギッシュな人が地味で難しいオーボエを演奏していると
反動で指揮もしたくなるのだろうか。

茂木さん指揮の「のだめカンタービレ」音楽会は、
実にサービス精神に富んだ、盛りだくさんなプログラムでした。

この本も、初心者も楽しめるようにとオヤジなギャグ満載。
陽気でサービスたっぷりです。
そのわりに音楽用語が説明なくぽんぽん出てきたりなんかして、
かえって訳がわからなくなっているところもありますが、
そんなノリが嫌いでなければクラシック音楽に親しみがわくかもしれません。

でも、むしろクラシックに多少なじみがある人の方がニヤニヤ楽しめるかもしれません。


写真は我が家所蔵の茂木さん本。
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by chekosan | 2015-01-30 22:06 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)