中・東欧、ロシアのこと&大学教育のことを発信します


by chekosan

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ロシア(ソ連)や東欧の文献を読む授業で、各自が読んだり観たりした作品を持ち寄る企画をしたときに、受講生が紹介してくれた本です。

佐藤優氏の著作は何冊か読んでいますし、この本も買っていて、積読本の山の中にありました。人に紹介してもらうと俄然、読みたくなりますね。で、読み始めると止まらず。ほかのことを置いて、一気に読んでしまいました。

佐藤氏が外務省の研修生として、イギリスの陸軍語学学校でロシア語研修を受けている一年余りの間の話です。

ロンドンで古書店を営む亡命チェコ人や、語学学校のクラスメイトとその恋人とのやりとりから、小国の人々や先住民族のアイデンティティ、思想、行動を浮かび上がらせる構成になっていて面白いです。

佐藤氏のライフワークであるチェコの現代神学者フロマートカの思想も引用、紹介されていて、こちらも長すぎず難しすぎずで興味深く読みました。

サブタイトルに「イギリス物語」とありますが、舞台はイギリスですが、内容的にはチェコの話が中心です。ドイツやロシア(ソ連)といった大国に挟まれた小国チェコのとった(とらざるを得なかった)道や、それを背負ってイギリスに亡命した(せざるを得なかった)知識人の悲哀と葛藤が迫ってきます。

佐藤氏が師と仰いだ亡命チェコ人古書店主は、イギリスにおいて、共産圏では残すことができないような書籍を西側に救出するという使命(キリスト教の言葉では召命)=ミッションを見出します。さらには佐藤氏という「弟子」に自分の知識や思考を伝えることで生きた証を残せたと佐藤氏に伝えています。

その影響を受けて、佐藤氏も、若者たちを育てることに尽力されているとのこと。他の著作で、ちょっと驚くくらい丁寧というか突っ込んで受験指導や学術面での指導をされているのは読んでいましたが、なるほどと思いました。

クラスメイトの恋人の話(アメリカの先住民族ナバホ族の苦難の歴史)は初めて知りましたが、その部分も面白かったので、チェコの歴史を知らない、興味がない人にもきっと面白く読めるのではないかと思います。






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by chekosan | 2019-01-16 18:37 | ロシア・東欧に関する授業@同志社 | Trackback | Comments(0)
今年は学生に学外で文化芸術に触れてもらうプロジェクトを進めています。

催しは学生自身が見つけて申請してもらってもいいのですが、関心の高そうな企画をクローズアップして鑑賞を勧めることもしています。春には「ジブリ展」を勧めたところ好評を博しました。






今学期は、大阪天保山で開催している「ジョジョ展」その他を勧めたところ、反応あり☆
そこで、私も行ってきました。


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実は荒木飛呂彦さんの作品はほとんど読んだことがなく、子らが絶賛していてもふ~~んだったのですが、2年前、「ルーブルNo.9」展に出品されていて、そこで色彩の鮮やかさ、西洋美術を取り込んだポージングをキャラクターにさせているということを知って、少し興味を持つようになってきました。




平日の午後なので、そんなに混まず。内部は撮影禁止ですが、入り口のこの看板(幕)の前では写真撮影できました。



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2階分を使って展示してあるのですが、はじめの階は「ジョジョの奇妙な冒険」の原画展示です。ここでは作品のファンの皆さんは食い入るように見ていました。連れの人がいれば何やら楽し気に感想を言い合っています。

漫画の原画なので、かなり近づかないと見えなくて、列はなかなか進みません。でも、見たい人はご自分もじっくり見たいので、列が進まなくてもイライラしている様子がなく、そこは普段の美術展よりも穏やかな感じが面白いなあと観察しました。

私は原作をほぼ読んでいないので、人の背後から、あるいは人の切れ目がある作品だけチラチラ見るので十分。子らが暗唱している名セリフやらキャラクター名を見つけたら、ああ、これがあの!とか確認するだけでもお腹いっぱい。(^-^;

むしろ、上の階の「理論」コーナーの方が興味深かったです。荒木氏のこだわりや丁寧なキャラクター設定のメモ、影響を受けている西洋美術や映画などなど… 映画に関する新書を3冊くらい出されているようなので、それらは早いうちに読みたいと思います!

立体展示や、ジョジョの世界観を表現した彫刻なども面白かったです。
最後のコーナーは、この展覧会のための描きおろしの大きな12枚壁画。そのメイキング映像も流れていました。それも面白かった!


わりとさらっと流し見した私でも、1時間はかかりました。一緒に行った子らは原画コーナーで一つ一つ丹念に見ていてはぐれてしまい、私は出口でさらに1時間ほど待つ羽目になりました。(^^;)

会場のすぐ隣が海遊館。ポージング(?)して記念写真。

「それはdaisukeやで」と子らには言われましたが、それすら知らんがな(笑)

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ということで、2018年ラストの展覧会鑑賞もなかなか楽しかったです。2019年もたくさん鑑賞したいと思います♪




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by chekosan | 2018-12-29 15:40 | 美術 | Trackback | Comments(0)
輪読ゼミ@同志社で、それぞれのおすすめ本や映画などを紹介する「持ち寄り企画」をしたときに教えてもらった映画です。


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アメリカのある高校で独裁制を理解するための実習授業をした結果、おそろしい現象が生じたという実話に基づいたお話です。舞台をドイツに移し、結末は実際とはかなり変えてあります。

面白そうなのでDVDを入手して家で家族で観ました。衝撃の展開。これはいろいろなところで紹介したい! ということで、学生にも紹介しています。観た学生たちは絶句。。。「最高に興味深かった」という感想をもらいました。

集団行動による陶酔感、一体感、その裏返しの排除。。。







私はこの映画、受講生に教えてもらうまで作品は知らなかったのですが、同じようなことをしている先生の実践報告を見たぞと思い、確認しました。こちらです。






集団への過度の一体感は、責任感の欠如や集団の規範への無批判な依存を生じさせます。
こちらの先生も引用されていますが、それを再現したミルグラム実験や監獄実験を扱った映画も観ようと思います。

いやそれにしても、この映画、怖いわ… おすすめです。







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by chekosan | 2018-12-16 10:35 | ロシア・東欧に関する授業@同志社 | Trackback | Comments(0)

2018年も、大学図書館主催の書評コンテストに、担当科目「文章表現Ⅱ」(桑原桃音先生と2人で担当、1年生前期の授業)の受講生たちが続々入賞しました。

今年は入賞者11名中8名です。

私たちも毎年、表彰式にお招きいただいていたのですが、毎年行けなくて…
今年はこの科目最後の年だったのですが、とうとう4年間行けずじまい。残念でした…


それなのに入賞した学生くんからお礼のメールをもらいました。嬉しいなあ。先生冥利に尽きます!

今年の入賞者のみなさん。写真は大学のHPからお借りしました。

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最優秀賞、優秀賞のお一人は直接指導しました。おめでとう!



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このコンテストは前々から大学図書館が開催されている恒例の大学行事です。

私と同僚先生の授業で課題として応募させるようになった年に過去最高の応募総数(125編)となりました。そのあと3年間、ほぼ同じ124編くらいでした。

その124編ほどの3分の2くらい(80編程度)が私たち「文章表現Ⅱ」の受講生が出したものでした。

入賞は例年10~11編。「文章表現Ⅱ」からは、2015年6編→16年8編→17年7編→18年8編が入賞しました。

一年生前期、一クラス40人前後、2人の教員で毎年160人ほどを受け持っていたので、なかなか指導は大変だったのですが、質・量とも貢献できたかと思います。






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by chekosan | 2018-12-12 20:50 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)
今年は、「文化活動を企画運営できる学生リーダーの育成」をテーマに学内助成をいただいているので、先輩たちには後輩にその経験を還元してもらいました! 

授業の意図を理解した報告や質疑応答をしてくれた先輩2人。参観された先生も、どこに出しても恥ずかしくない、お手本になると絶賛。

そして、後輩たちは、このあとイチから自分(たち)の知的関心を喚起してくれる場所を探し、オリジナルのスタディツアーを企画します。

企画は私のクラスだけではなく、ほかのクラスや授業でも呼びかけています。優秀な企画は助成金で実現化もありの予定!

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by chekosan | 2018-12-11 13:14 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)
先日の学園祭クラス展示コンテストの表彰式が行われました。

我がクラスは「銀賞」をいただきました。
学園祭実行委員でもある学生たちが代表して賞状と賞金を受け取ってくれました。


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彼女らによると、学園祭実行委員会のあいだでも、我がクラスの集客力の高さが話題になっていたそうです。(^▽^)


そして翌日が、学園祭開け初めての授業。ていねいにふりかえりをしました。

準備日と当日2日間の当番を2時間くらいずつシフトを組んで担当したため、3日間の様子をすべて知っている学生はいなかったので、みな食い入るように見て聴いてくれました。


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別のクラスの先生が授業を見学に来られて撮影してくださっていました。


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みんなでアイディアを出し合って、よく観察して、よく動いた結果の賞なので、賞金はみんなでぱあ~~っと使いましょう!ということで、使い道を提案してもらいました。ちゃんと試算して、全員に行き渡るという条件で。

図書カードなどの金券、金券とお菓子パーティ、教室でランチパーティ、食堂でパーティなどは想定内でしたが、(災害地に)募金という意見が数人から出ていて嬉しい驚きでした。

なかには、「先生の休日出勤代に」な~んて書いてくれている学生も!

そう、先生は金土日3日間泊まり込みで一日中ほぼ休みなしで働いていたのです。想定外に多くのお客様がいらしたので。

休日手当? 代わりに休講になる? そんなのありません。(^-^; 
でも、準備から片付けにいたるまでの学生たちの働きぶり、それによる盛況ぶり、好意的な反応や評価、そして学生の気づかいで、いろんなことがぶっ飛びました!

ということで、先生の休日出勤代という案は置いておいて(笑)、そのほかのアイディアを集計して折衷案を提示しようと思います。



今年のクラスは、この時点でここまで持っていければ、と思っていたことがスイスイできているように思います。
そこで、後半は新しいことにチャレンジすることにしました。

スタディツアーに行った先輩たちにも協力してもらい、「文化活動を企画運営するリーダー育成」という今年のコンセプトを授業にも導入して、楽しくてタメになる演習を完遂したいと思います。




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by chekosan | 2018-12-01 21:02 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)
次から次へと旅が続き、行事が続き、忙しくしておりました。
この週末でようやく一連の大きな行事が終わったので、これからおいおい書けていけたらと思います。

※11/21文末に追記

さて、11/17-18は、本務校の学園祭でした。

私は、初年次ゼミのクラス対抗教室展示と、「文章表現Ⅱ」から派生させた課外活動との2つの成果報告を指導しました。
まずは初年次クラスの展示について。



前日準備の午前は、クラス展示。普段の授業と同じ、金曜2限目の時間帯の90分で、すっかり整いました。準備担当グループが、作業を分担してちゃっちゃと動いてくれたおかげです。


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我がクラスの大きなテーマは「新聞で社会を知る」。自分たちと社会のつながりを意識し、自分の関心を自覚してもらうのが狙いです。

前期は、紙の新聞をめくって神戸や兵庫の話題をみつけ、パワーポイントでまとめる練習をしました。

後期は、大学(生)の活動の幅広さ、大学と社会との関わり、大学の社会への貢献を知ってもらうことを狙いとしました。

そこで、お題は「大学×○○」。

前段階として、個人で「大学」にまつわる言葉をたくさん挙げたあと、グループでそれらを合体させて分類してみました。それによって、人の発想を知り、自分の語彙を意識してもらいました。グループでその結果をクラス全体に発表してもらいました。

そこからは個人戦です。大学と何か一つの言葉を掛け合わせて、新聞記事データベースで面白い記事を探しました。紙の新聞には偶然の出会いという長所がありますが、自分が手に取ったものに必ずしもこれはという記事があるとは限らないからです。



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学生たちは、予想以上に記事探しに真剣に取り組んでいました。どの学生も、自分が面白いと思える記事を必死で探していたので、そこはじっと待ちました。

前期から、統一プログラムの隙間を縫って、PC、データベース、パワーポイントを使う授業を組み入れてきたので、我がクラスはこれらはかなり抵抗なく使えるようになってきています。提出された作品はなかなか見栄えのするものとなりました。

他大学や近くの高校の先生方からは、授業の内容についてご質問やご感想もいただきました。(∩´∀`)∩


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過去3年は、学習成果をきちんと展示することにこだわって(私が)、来場者を呼び込むことには力を入れてこなかったのですが、いくら内容がよくても、美しくレイアウトしても、まじめに展示しているだけでは入室してもらえません。

それではせっかくの展示がもったいないし、当番の学生たちもだらだらするので、今年は「呼び込み」「在室時間を延ばしてもらう」「展示をじっくり見てもらう」ことにも力を入れました。

実学系の大学ですから、

立地が悪い(キャンパスの最奥部でやっていることがわからない場所)、
ライバルがたくさん(全部で22クラスの対抗戦)、
担当教員が組織票や後ろ盾を持っていない不利なクラスであること(笑)

を克服して、お客さんをたくさん呼び、内容への評価も得るにはどうしたらよいか、考えて行動せよと発破をかけました。

ただし、あくまで成果発表の場ですので、「展示を見る」ことからは外れない仕掛けであることにもこだわりました。

それが、穴埋めクイズ。展示物を見ないと解けません。でも展示物を見ていけば必ず解けます。
小さいお子さんやなかなか見つからないお客様にはヒントを出して、みなさんに展示をしっかり見ていただきました。

クイズしませんか~と受付の学生たちが来場者に声をかけやすくなり、昨年までよりも格段に入室が増えました。v^^


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滞在時間を延ばしてもらうための工夫としては、工作コーナーを設けました。私自身、他学や地域のイベントに子らを連れて行くことが多かったのですが、声をかけてもらえたり、参加型の企画があったりすると、とても楽しいんですよね。

でも、一つの教室を2クラスで使いますから、騒がしくなるゲームなどはもう1クラスに迷惑です。自分たちの展示も見てもらえなくなります。それでは意味がない!

で、折り紙。学生の発案です。

これがまあ~思ったより人気を博しまして。これこそ声を掛けやすくするための形だけのものになってもいいやと思っていたら、とんでもない。「工作してみる?」と声を掛けたら十中八九とどまってくれました。

教室担当の学生たちも手持ち無沙汰になることがありませんし、お客さんがないときには、折り紙を折ったり、ペーパークラフトの見本を作ったり、散らかったテーブルの上を片づけたりと仕事が発生します。

授業では見ない学生の表情を見ることもできました。一石二鳥、いや三鳥、四鳥でした。


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お兄ちゃんたちモテモテで人気沸騰。2時間くらい工作したり遊んだりした子たちも…(笑)


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ただ、ペーパークラフトはかなり難しくて、滞在時間が長すぎたり、完成できなかったりしたので、2日目は、幼児のお子ちゃまでも作れる簡単なものに変えました(^-^;  

そうしたら、これまた大好評で。


過去3年間はホントに閑散として、2日間で数十人程度だったように思ったので(数もとってなかった…)、参加賞のティッシュは150個用意していたのですが、今年は325人越え、クイズの解答も240枚を越えました。

というわけで、賞品や参加賞品がどんどんなくなり、どうしようかと思いましたが、ペーパークラフトを参加賞に回すなどして、なんとか閉会の時間までしのぎました! (^-^;



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ちなみに、150個のティッシュには、一つ一つ学生たちが手書きでサンキューカードを作って差し込んだんですよ! シールやマスキングテープは家に余っているものを持ち寄ったりして節約しました。サンキューカードも学生のアイディアです。

最終的に、展示企画に出される補助金の1万円の枠を越えずに、補助金では禁止されているお菓子をポケットマネーで買ったりもせずに、参加賞や商品、工作コーナーを準備することができました!


コンテスト投票結果(速報値)も漏れ聞こえてきましたが、まあそれはそれ。どう見ても大盛況、大成功、大好評だったので、学生も充実感、達成感を得たことでしょう。学生以上に私も、4年間でもっとも文句のない展示ができたと満足しています。


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大学HPトピックスに、教室展示の様子が載っていました。(11/21追記)

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by chekosan | 2018-11-19 16:55 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)
関西大学博物館で開催中の「博物館実習展」を見てきました。


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授業とランチの約束の間のほんの短い時間しかとれず、頑張って企画運営した学生さんたちには申し訳なかったのですが、でも、企画全体も、個別の展示も、面白かったですよ! アンケートも頑張って書き書きしました!

学芸員をめざす学生さんたちが運営されているとのことでしたが、ポスター、説明、年表など、とてもよくできていると思いました。そのまま通用する出来のものも多かったと思います。

それに、なにしろ展示物がですね、いいんですよ。関大図書館蔵の古い書物であるとか、どこかから借り受けたものだとか、ちゃんとした本物ばかりで。

さすが関大、学内でこれだけのものがあれば、いい展示できるよなあ、関大生、恵まれているよなあと思いました。


「HAKO―20世紀以降における文房具としてのハコ―」
 筆箱や文箱の変遷をたどる展示。懐かしのセルロイドとかデニム地のものとか、昭和以降のものは個人蔵が多くて、学生さんたちが親御さんとかに声をかけて集めたのかしらとか想像しながら見ました。このチームは年表がとても上手でした。


「食いだおれ―近世から現代へ―」
まず、ポスターがすごくいい! 目を引きますね。ほかのチームも上手だと思います。古い文書から、現在売っている食いだおれ太郎グッズまで、変化に富んだ展示物でした。


「畏れの姿―江戸時代の人々の視点」
展示されている妖怪たちが滑稽でかわいい。妖怪セレクトがナイスでした! お気に入り妖怪の総選挙コーナーもあって、愉快な展示になっていました。


「茨木の潜伏キリシタン~ザビエル像発見のエピソード~」
茨城にも潜伏キリシタンが! 他よりも硬派なテーマに取り組まれていました。大黒さんだったかの背中に斜め十字が彫ってある像もあって、おおおお!と静かに感動しました。



どのチームも、とても面白い着眼点で、よい展示をされているのに、時間がなくて、ゆっくり解説を読めなかったのが残念でした…
   

あとで関大Facebookを見たら、「足を運んだ際には、担当学生が丁寧な解説をしてくれますので、ぜひ彼らに声をかけてみてください。展示だけでは伝えきれない展示秘話なども聞けるかもしれません。」との案内がありました。ますます残念。


でも時間があっても、お客さんからはなかなか声をかけないと思いますよ。せっかくなので、担当者からお客さんに積極的に声をかけたらいいんじゃないかなあ。反応が聞けると思いますよ。

予想以上に良かったので、次回は時間をたっぷりとって拝見しますね~。がんばれ、未来の学芸員たち!
                             
開催期間は16日(金)まで。開館時間は10:00~16:00。入館料、事前申込ともに不要。



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by chekosan | 2018-11-13 22:28 | 博物館、資料館 | Trackback | Comments(0)

同志社で担当している「特殊講義」。今まで法学部の科目だとばかり思っていたら、どの学部でも履修できるのだと初めて知った3年目。そして実際、今年は文学部哲学科からも数名受講!学際科目だ!(?)

昨年度の講義科目受講生や春の講義科目受講生も数名受講しています。これって、とっても嬉しい☆(´∀`*) 

結果、初年度2人、2年目5人、そして今年は10人と、倍々ゲームで、とうとう二桁です(笑) 

今年は、科目のサブタイトルを「文学で学ぶ東欧・ドイツ・ロシア」と題しました。ずっとアシスタントをしてくれている院生君、科目名を見て、「どんどん範囲が広がっている! どこまでいくんだろう!」と思ったそうです。

形式上、科目の設置の条件としてサブタイトルを変える必要があったということもあるのですが、こうして範囲をゆるくしておくと読む本の選択肢が広がるからいいかなと思ったのです。( ̄▽ ̄) 

ということで、今年は過去2年、あまり読めていなかったロシアものからスタートしました。

しかし、あえて日本人作家の作品。米原万里さんの『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』『オリガ・モリソヴナの反語法』です。

いずれも米原さん自身の少女時代の経験をベースに書かれています。チェコやロシアを舞台としたノンフィクションとフィクションです。


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関連本なども読み直して予習するの図。右にあるお菓子は米原さんの『旅行者の朝食』に出てくるハルヴァ。昨年、リトアニアで見つけ、今年はエストニアで見つけました。エストニアで買ったノートにメモをとっていきました。このノート、ロシア語練習帳のようなページが入っていて、この本のノートにぴったりです。

※『旅行者の朝食』は関西ウーマンの書評コーナーで取り上げました。




『嘘つきアーニャ』は以前に読んでいたと思ったのですが、第1部を読み始めて、あれ??

もしかしたらNHKのドキュメンタリーで見ただけだったかも? 

おませな少女の下ネタ満載で、授業で使って大丈夫だったかと苦笑。でも、もちろんそれで終わりではなくて、社会主義期のプラハの学校に集った4人の少女たちの学校生活を通して、社会情勢、国際情勢を鮮やかに描き出しています。

米原さんと3人の友人たちは長く音信不通になっていたのですが、30数年ぶりにNHKの企画で再会を果たします。

番組の方では会えた良かったで終わるのですが、『嘘つきアーニャ』の方では、過去のエピソードに加え、再会に至るまでの調査の過程や、そこでわかってきた友人たちの人生、それに対する米原さんの思いが詳しく語られます。



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『オリガ・モリソヴナの反語法』はフィクションの小説です。少女時代にプラハのソビエト学校に通っていた日本人の主人公が、ソ連の崩壊、情報公開を機に、異彩を放っていた女性教師たちの謎を解いていくという話です。

フィクションですが、歴史的事実を巧みに織り込んだリアル感たっぷりの話になっています。

主人公が謎解きをする今の時点(1992年のモスクワ)、主人公たちがプラハのソビエト学校に通っていた1960年代、女性教師たちの過去(1930年代から50年代)と、3つの時代を行き来する構成で、主人公の回想もあれば証言者の話、手記による説明などを行ったり来たりするので、一読ではわかりづらいところもあります。

そこで、『オリガ・モリソヴナの反語法』年表を手分けして作りました! 

歴史的事実と、作品中の登場人物たちの動きとをピックアップしていくと、A3で2枚分になりました。
私も最後の3章をやってみましたが、これはなかなか面白い作業でした。

細部の修正や補足などをして、クラスのみんなの共有財産にしようと思います。

で、『オリガ』、文庫本で500ページほどあるのですが、みんな一気に読めたようです。

謎解きも面白いけど、歴史とからめたリアルな描写がとても面白かったという感想や、

日本人作家の目と体験を通して書かれた作品であることで、かえって理解や親しみを深められたように思うという感想、

ヨーロッパが舞台だけど宗教がからんでこないのは日本人でソビエト学校に通っていた米原さんだからこそではないかという感想(なるほど!)、

歴史を知るということは、政治家や戦争の名前を覚えるということではなく、個人の物語を見つめることが重要なのだということをあらためて感じたという感想、

何度も読むべき本だと思った、人間の一生ってすごい、人が生きるために必要なことってなんだろう、、、

などなど、それぞれいろいろと考えてくれたようです。

まだ緊張感がみなぎっていて、わーわーしゃべって盛り上がるというのではないのですが、全員が同じ作品をじっくり(しかし一気に)読んでくるというのがなにより貴重な経験だと思っています。

全員が同じ読み方、感じ方をする必要はないと思っています。誰かが取り上げた箇所に、そうそう、そこ面白いよねと思ったり、そんなとこあったっけと思ったり。

そういう時間をゆるゆる共有することで、じんわりとなにかが効いてくると思っています。


次の共通テキストは、『オリガ』における重要テーマからのつながりで、ソルジェニーツィン『イワン・デニーソヴィチの一日』です。

でもその前にインターバルで、次回は持ち寄り企画。旅行の報告や本や映画の紹介など、全員になにがしか発表してもらいます! とっても楽しみです!






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by chekosan | 2018-10-18 21:05 | ロシア・東欧に関する授業@同志社 | Trackback | Comments(0)

図書館総合展ラスト出展&横浜スタディツアーまで1ヵ月を切りました。
 
私個人としては、総合展に行くのは5回目となるでしょうか。

前任校時代に、この巨大な催しの存在を知って偵察。いつか学生を連れて行って、あの場で発表させるぞと密かに決意しました。

しかし移った先には(も)、図書館サークルも学生スタッフ的組織もない。

ということは、図書館なり本なりに関わる活動を立ち上げねばと、着任前後から図書館に協力をあおぎ、同じ科目を担当される先生を巻き込んで、「基礎技能科目」でしかない「文章表現Ⅱ」の受講生から有志を募り、作品を展示するなどして学祭でアピール。


2年目、3年目からは学内助成を取って、神戸からはるばる横浜へ遠征。ポスターセッションやプレゼンテーションやらを詰め込んで、とにかく経験を積ませ、実績をつくりました。


そして今年の春、総合展に参加した学生たちが中心となって、晴れて図書館サークルをつくるに至りました。


我々の役目は果たしたね、と話していたのですが。


過去2年はとにかく実質的な活動と実績を積ませて自信をつけさせて…と指導に忙殺されて、会期中も会場に缶詰。


横浜のヨの字も見れてなかったよねと思い始め…


あれだけ新聞を使った授業をして、新聞に何人も掲載させ、私単独の科目でも、新聞を使った授業の様子を新聞に掲載してもらって…とやってきたにもかかわらず、新聞博物館も行けてない。。。


ということで、今度こそラスト!
 
出展だけではなく、学生と横浜のまちを回ろうよ、ということになりました。

日本新聞博物館、新聞発祥の碑、開港資料館や記念館、氷川丸などを予定。

日本近代史を象徴するまちですよね。港町・神戸との比較もできそうです。


氷川丸は杉原千畝が救ったユダヤ難民を最終目的地に運んだ船の一つ。
千畝紀行・横浜編も兼ねられます。


今年こそ、横浜のまちも満喫しようと思います!


※写真は2017年の図書館総合展での発表の様子


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by chekosan | 2018-10-02 21:15 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)