中・東欧、ロシアのこと&大学教育のことを発信します


by chekosan

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小さな本です。A5判よりも縦が短く、字も大きくて読みやすい本です。

女性ジャーナリストが、ホロコーストを語りつぐ女性6人を取材したものです。ホロコーストの生存者、博物館の責任者、歴史家など、さまざまな形でホロコーストの伝承や研究に関わっている人たちです。


ヘレナ・ニヴィンスカさんは、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所の女性音楽隊のメンバーだった方。長い沈黙を破って、97歳のときに『強制収容所のバイオリニスト ビルケナウ女性音楽隊員の回想』を出版されました。


ベロニカ・ナームさんは、ベルリンのアンネ・フランクセンターの責任者。同センターは1998年に開かれました。ユダヤ人の視覚・聴覚障碍者を雇用したり匿ったりしたオットー・ヴァイト氏の作業場とともに、ホロコーストを考える場として多くの人が訪れています。

2016年夏にベルリンに行ったとき、私もその一角に行ったのですが、そのときは東独の跡めぐりを旅のメインにしていて、その2つのセンターには入りませんでした。同じところにある、アンペルマンショップでさんざ買い物をしておいて… その頃は、ホロコーストはまだあまり関心を持っていなかったのです… ベルリンは、遠くないうちに、また行かねばです。


ステファニー・ビルブさんは、ベルゲン・ベルゼン国立記念博物館広報責任者。ベルゲン・ベルゼンは、アンネ・フランクと姉が亡くなった強制収容所です。アクセスはよくないところですが、年間8万人が訪れるそうです。

ここで、イギリス軍による解放直後の写真が出てきます。ショックを受けやすい人は要注意な写真です。アンネたちが移された頃のベルゲン・ベルゼンは、非常に劣悪な環境で、亡くなった人たちを焼くこともできず、穴にそのまま放置されていたそうです。その写真です。


インゲ・ドイッチュクローンさんは、先述のオットー・ヴァイト氏の作業場で働いていました。たくさんの人の協力でホロコーストを生き抜いた経験を子どもたちに語り継いでいます。岩波書店から『黄色い星を背負って』という著作が出ているようなので、また読もうと思います。


マルタ・シャートさんは、歴史家・作家。40歳を越えてから大学で歴史学と美術学を学びます。記録文書の保管庫に通って、当時の史料を読み解き、ナチスドイツに抵抗した女性たちについて、著書『ヒトラーに抗した女たち』にまとめました。この本は日本語訳も出版されています。

ナチスに抵抗して断頭台で処刑された女性たちのなかには、抵抗活動をした人もいれば、『西部戦線異状なし』の作者レマルクの妹のように、ヒトラーの政治に対して異論を口にしたのを密告されただけという人もいたそうです。


最終章で紹介されているインゲ・イエナーさんは、ドイツのオスナブリュックにある、フェリックス・ヌスバウムハウスの元館長。故人です。この街の出身で、アウシュヴィッツで殺されたユダヤ人画家、ヌスバウムの絵を集めた美術館を盛り立ててきました。

ヌスバウムの名は知りませんでしたが、絵は何かで見たことがあるような気がします。とても惹かれる絵です。ヌスバウムハウスには、彼が友人たちに託した絵が170点所蔵されているそうです。先も触れたレマルクの出身地でもあるとか。これはぜひとも行きたいです。

ヌスバウムの絵、グルジアの画家ピロスマニとか、フランスの画家アンリ・ルソーとなんとなく、どこか通じるものがあるように思うのですがそんなことはないでしょうか。どちらも好きなんです。

と、小さな本ですが、ああ、ここにも行きたい、こんな本もあるのか読みたい、とたくさんの刺激をいただきました。

この夏はバルト3国に行く予定ですが、またドイツも計画しようかな。



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by chekosan | 2018-04-30 21:39 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
嬉しい嬉しい連休です!

一日目は、佐川美術館(滋賀県守山市)で開催中の
「神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展」に行ってきました。


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ルドルフ2世は、プラハに都を移して、芸術や科学の発展に力を入れた皇帝。

世界中から、動植物や鉱物や、その他さまざまなものを蒐集し、
今でいう博物館のような空間をつくりました。

↓↓ 今回のグッズ売り場でゲットしたクリアファイルから ↓↓

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ルドルフ2世は、お抱えの画家や錬金術師に腕を振るわせました。
それによって、自然科学、化学、薬学が飛躍的に発展しました。

プラハのお城のなかにある黄金小路というこじんまりしたお家が並ぶ人気スポットは、
そんな錬金術師たちが住んでいたところだったとか。

お気に入りの画家のひとりが、今回の呼び物でもあったアルチンボルドです。
野菜や花などで構成された人物画でおなじみ。

彼は、ルドルフ2世の肖像画(?)も描いています。
下の写真は今回の展覧会のチラシ。

手前のフリフリを着ている男性がルドルフ2世。
真ん中の野菜人間は、ルドルフ2世を古代ローマの神ウェルトゥムヌスになぞらえた絵です。

ウェルトゥムヌスは、果物と果樹、季節の移ろいをつかさどる神様だそうで、
主題としては失礼ではないでしょうし、ルドルフ2世もこの絵を気に入ったとのことですが、
喜ぶんだコレ…とかちょっと思っちゃいますね(笑)


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アルチンボルドは、同時代や後の時代の芸術家にも大きな影響を与えました。
今回も、アルチンボルド風の絵画が何点か展示されていました。
が、やはり本家からすると、、、かなり違いますね。

現代作家による立体化作品も展示されていました。
ここは撮影&拡散大歓迎コーナーだったので、私も息子に何枚か撮ってもらいました。

ここには、春夏秋冬揃いぶみ写真をアップしておきます♪


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入り口にあったのも、アルチンボルド風の造形作品です。
実は今回一番気に入りました。

ジブリのアニメに出てきそうですよね。


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展覧会のお楽しみ、ミュージアムグッズ。

Tシャツの柄は、ドードー鳥。珍奇な動物として当時の絵画に描かれています。
いまは絶滅したと言われていますが、当時は元気に愛嬌ある姿を見れたのですね。

花の絵は、ヤン・ブリューゲル(父)「陶製の花瓶に生けられた小さな花束」(1607年頃)。
花瓶に生けた花を描くというのは、実はこの頃に編み出された表現方法なのだとか。

この花束も、かなり多様な花が描き込まれています。
単に、きれいなお花、というのではなく、植物コレクション的な意味を持っているのですね。

なのですが、サイズ的にはかなり小さな絵だったのも、へえ~、でした。

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手前の手回しオルゴールは、小6の息子が選んだ、ブリューゲルのバベルの塔柄です。
ウィーンの美術史美術館に所蔵されている作品です。今回は展示されていません。

バベルの塔を主題にした絵は、2点ほどありました。
いずれも似たような構造、構図になるのが面白いですね。

聖書にそこまで詳しく、塔の構造が書いてあったかは覚えていませんが、
もしその頃に超高層ビルを建てるとしたら、
当然こうなっただろうという共通理解で描かれているということでしょうか。

小6息子が、「バベルの塔って、ほんまにあったん?」と訊いてきたので、
「そやで~、あってんけどな、潰されてもてん」と答えました(笑)
もちろん、直後にちゃんと解説しましたよ!

佐川美術館、アクセスは大変不便なのですが、建物自体も一見の価値ありです。
まわりには何もないですが、館内におしゃれなカフェもあります。

湖周道路は琵琶湖と山を望め、休憩場所もあり、ドライブに最適です。
琵琶湖博物館と組み合わせれば、わざわざ感も薄れるかと思います(笑)
ゴールデンウイークのお出かけにいかがでしょう。

「ルドルフ2世の驚異の世界展」は、5月27日まで開催しています。

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by chekosan | 2018-04-29 11:04 | 美術 | Trackback | Comments(0)
2018年度は、新聞を使った授業(NIE)にさらに力を入れます。

これまでも、新聞を使った授業はいろいろな科目で実践してきました。

教育目的なら、同じ日の新聞をたくさん買えば大幅割引になるので、
昨年度の一年生ゼミでは、それで新聞を大量購入して、新聞の読み方を学ぶ授業もしました


「文章表現Ⅱ」は、ひとクラスの人数が多く、
複数の教員が、それぞれ複数のクラスを担当しているので、
授業内で新聞を広げて気に入った記事をみつけるというグループワークが難しかったのですが、

今年度は、本務校・流通科学大学の授業支援費をいただくことができ、
一年生向け授業のために日刊紙3紙を毎日、朝・夕刊、購読できるようになりました。

そこで、かねてからやりたかった「まわしよみ新聞」を実施!

「まわしよみ新聞」は、数年前から全国各地に広がり、いまや国語の教科書にも登場、
昨年、第66回「読売教育賞」最優秀賞にも選ばれました。

私も親子で参加して、その楽しさと教育効果は体験済み。前任校でも何度か実施しました。

必要なのは、人数以上の新聞、はさみ、のり、カラーペンなど。
マスキングテープを使うのも華やかになって、はがれにくくて、おススメです。

グループで新聞をまわし読んだあと、気に入った記事を紹介。
一人一記事ずつまわしていくのがポイント。
カードバトル的楽しさがあります。けっこうドキドキします。



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私が授業で行うときは、新聞紙名を考えることも「表現」活動のひとつと考え、
オリジナルの紙名をつけることを推奨しています。

90分の授業で完成させるのは、やや時間的に厳しいのですが、その制約のなかで楽しい新聞を作ってくれました。

学生からは、メンバーの関心を知ることができて面白かったと感想が相次ぎました。


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本当言うと、私もメンバーとしてやりたいんですよね。それも定期的に!

まだやったことのない方、ぜひどうぞ。
お子さんからご年配の方まで、誰でも一緒に楽しめますよ!





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by chekosan | 2018-04-28 12:47 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)

関西ウーマン信子先生のおすすめの一冊コーナー、4月分が公開されました。

今月は、1942年にチェコのプラハで実際に起こったナチス幹部暗殺事件を素材にした小説です。
この書評コーナーで初めて小説を取り上げました。

歴史小説なのですが、「ハイドリヒ暗殺事件を小説に描こうとする作者ビネを小説で描いた」ような小説です。チェコスロヴァキア愛に満ち満ちています。

研究者は、このテーマは面白い、この人物は魅力的だ、この国が好きだ、
もっと知りたい、他の人にも知って欲しいと思いながら調査を進めているので、
その過程はとてもエキサイティングで、本当は披露したくなるところなんですよね。
だから本書をとても羨ましく思いながら読みました。


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by chekosan | 2018-04-15 11:18 | 書いたもの | Trackback | Comments(0)
ナチス政権下のドイツ、ハンブルクが舞台。

語り手の「ぼく」は、ベアリングを生産する工場主の息子で、お金には困らない。

ナチスが頽廃、敵性音楽とみなすジャズに夢中で、夜な夜なオシャレして踊り狂う不良坊ちゃん。

体制に与して党員になっている父親を軽蔑しつつ、その富と特権も享受していますが…

先日観てきた映画「ジャンゴ」と同じ時代。伝説的ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトのことも二ヶ所ほど出てきます。

以下若干ネタバレあり。


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主人公はブルジョワの子弟であり、資本主義の申し子です。父親が軍需産業で儲けているおかげで放蕩三昧だし、兵役も免れ、必死で出世しようと思わなくていい。

でも、彼はそういう出自だからこそ、「お国のために」を嫌い、政治経済文化の統制を唾棄します。

ユダヤ人とみなされる友人たちやその親類の不幸に悲しみ、憤り、手助けし、協力します。

彼の父親の工場でも、強制収容所の囚人たちを労働力として「活用」しているのですが、有能な技術者や働き手である囚人たちを痛めつけ虐げる親衛隊員を金やコネや色で籠絡して、囚人たちが多少はマシな状況でいられるようにします。

このあたりの展開は、シンドラーのリストみたいですね。

主人公たちは、政治活動を通してではなく、ジャズ愛好、闇の経済活動でもって、自由を束縛する体制にウラから半逆する、そして虐待される人々を救済するのです。

ジャズへの愛はホットだけど、「ぼく」の語り口は終始クール。最後までカッコつけて終わります。

カッコいい、痛快、と読むか、鼻持ちならんズル賢い坊ちゃんめ、けっ、と読むか。

私はリアルだなと読みました。

史実をヒントに、丁寧に調べて書かれた小説だと思います。

当時のヒットナンバーを流しながら読むと臨場感がアップします。



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by chekosan | 2018-04-12 06:29 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
3月に続けて3冊読んだ田村和子さん(本の紹介はこちらこちら)が翻訳されていると知って読みました。

タイトルにあるように、ナチスドイツがつくったアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所のなかに結成された女性音楽隊でバイオリニストを務めた女性の回想録です。

著者のヘレナさんは音楽の専門教育を受けたポーランド人女性です。下宿させた人がレジスタンス(抵抗組織の一員)であったという理由で、母とともに逮捕、投獄され、ビルケナウ収容所に入れられてしまいます。ヘレナさんは、音楽の経験が買われて、女性音楽隊の第一バイオリンに選ばれました。

ビルケナウは、アウシュヴィッツ強制収容所の支部のようなところなのですが、規模としてはアウシュヴィッツよりもずっと大きいです。あの悪名高いガス室が数棟あるところです。

そんなところに音楽隊が!?と思いますが、強制労働の行き帰りに行進曲を演奏したり、親衛隊の娯楽としてコンサートを催したりといった役割を果たすよう結成されたのです。

収容者のなかでは比較的ましな待遇を与えられ、生き残る可能性も高かったそうですが、それでも通常では考えられないようなひどい環境でした。

音楽は人々の癒しにもなり、音楽隊の命を長らえさせる手段にもなりましたが、同時に音楽隊員たちは、自分たちだけが(多少)優遇されているという後ろめたさ、ガス室で多くの人が殺されているすぐ側で音楽を奏でることへの苦悩も抱え、長く精神的に病む人もいたそうです。


音楽隊の指揮、編曲にあたったのは、ユダヤ人のアルマ・ロゼでした。彼女も収容者の一人で、しかも親衛隊がもっとも蔑んだユダヤ人でしたが、著名な音楽家であったこと、威厳に満ちた態度、音楽隊のレベルを非常に高めたため、親衛隊からも、「フラウ」という敬称をつけて呼ばれたそうです。「メス豚」だのと人間扱いされなかった収容所では異例のことだったそうです。

アルマ・ロゼは一切の妥協を許さず、音楽隊の演奏水準をどんどん高めました。しかし、アルマは急死します。毒殺といううわさもあるそうです。


著者のヘレナさんは、父も兄も亡くし、一緒に収容された母も病気で失います。音楽隊の仲間たちの励ましや協力でなんとか耐えぬき、解放の日を迎えることができました。ヘレナさんの故郷はソ連領になってしまったため、クラクフの音楽隊の仲間の一人の家に一時世話になり、音楽の仕事に打ち込むことで乗り越えてきたということです。

強制収容所の回想というとユダヤ人と思いがちですが、ヘレナさんのようにポーランド人や、そのほかの人種、国のひとたちも収容されていました。やはりユダヤ人収容者とは若干視点や感じ方が違うので、そのあたりも興味深く読みました。

ヘレナさん自身の出身を反映してか言葉遣いが上品で、音楽隊という特殊なところにいたということもあって、収容所体験の本としては痛い、汚いシーンが少なく、そういう記述が怖い人にも読みやすいと思います。



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by chekosan | 2018-04-10 06:34 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
ホロコースト記念館での講演会のあと、館のスタッフの方と少しお話をして、また福塩線で福山駅に戻りました。

せっかくの遠出なので、お城のそばの福山市人権平和資料館を見学しました。


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資料館は1階が福山空襲、2階が人権(部落差別)の展示になっています。そんなに広くはないのですが、なじみのない土地ということもあり、初めて知ることも多く勉強になりました。

特に印象的だったのは、この写真にあるガスマスク。

社会主義圏だった国の懐古展的なものを見に行くと、かつては学校に子ども用ガスマスクが用意されていたという展示があります。

ガスマスクとはなんと冷戦時代の社会主義圏らしい一品、と思っていましたが、日本も戦時中、用意していたのですね。それにしても、これで何が防げるのかという素材・つくりです。


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もう一つ、食糧難、薬の不足にどう対処したかというコーナーで衝撃を受けたのがこちら。


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かたつむりって、解熱作用があるのですか!?
た、食べるのでしょうか?

建物の外には、広島の被爆アオギリ2世と、長崎の被爆クスノキ2世が植わっていました。

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福山城一帯は文化ゾーンになっていて、ほかにも歴史博物館や美術館や文学館があります。今回は入りませんでしたが、また機会があれば立ち寄りたいと思います。


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by chekosan | 2018-04-09 18:18 | 博物館、資料館
広島県福山市のホロコースト記念館に、オランダのアムステルダムにあるアンネ・フランク・ハウスのロナルド・レオポルド館長の講演会を聴きに行ってきました。

ホロコースト記念館には、昨年の夏、杉原千畝の足跡を辿るリトアニア旅行の直前に、杉原に関する講演会を聴きに行きました

館長さんが、アンネの父であるオットー・フランクさんと知己を得たことをきっかけに開設された教育施設で、ホロコーストの流れや、アンネの部屋の再現や、日記の精巧な複製品などが展示されています。

小さな施設なのですが、わかりやすく、とてもいい展示だったので、またイベントなどがあれば行きたいなと思っていましたが、思ったよりも早い再訪となりました。

今回は一人だったので、新幹線の福山駅から福塩線に乗り換えて、2駅目の横尾駅から徒歩で。本数が少ないので講演開始の1時間前、ちょうど開館時間に到着となりましたが、講演前にじっくり展示を見ることができて、いい感じでした。

写真なかほど、橋のそばの黒い建物が記念館です。



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◇◇◇

アンネ・フランク・ハウスは、『アンネの日記』のアンネ・フランクの一家が、1942年から45年まで2年1か月にわたって息をひそめて隠れていたアムステルダム市内の隠れ家を保存し、公開している建物です。

レオポルド館長さんのお話によれば、年間130万人が訪れ、入館まで4時間待ちという日もあるそうです。
ユダヤ教で一番重要な祝日以外は年中無休だそうで、その一日しかない休館日に、建物のメンテナンスをするそうです。

館長さんは、わかりやすい英語で話されたのですが、原稿を用意している節はなく、終始、聞いている人を見て、語りかけられました。ホロコースト記念館の方が通訳をされたのですが、館長さんの詩的な語りかけを損なわない、すばらしい訳でした。

◇◇◇

ところで今回、驚いたのは、日本語に訳される前にワッと笑いが出ることが何度もあったこと。それも一人や二人ではなかったことです。

決してアクセスが良いとはいえない場所にある施設に、急遽開催が決まったという英語での講演会に100名の定員いっぱいまで人が集まり、熱心に話に耳を傾けるだけでもすごいことだと思うのですが、そのうちのけっこうな割合の人々が英語の講演を通訳なしでも理解できるというのは、ちょっと予想外でした。

前回も思ったのですが、こういう場所があるというのは大事ですね。人が集まり、育つ場となっているのだろうと思います。今回も子どもさんたちが聞いておられましたが、こういう水準の場に参加することで、それがその子たちの標準になっていくというのはすばらしいことだと思います。

こちらには、またお邪魔することがありそうです。学生も連れて行きたいなあ。

杉原千畝に関するパネルや現物の貸し出しも始められたので、展示の企画も考えたいと思います。




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by chekosan | 2018-04-08 22:02 | 博物館、資料館 | Trackback | Comments(0)
新年度が始まりました。4/5-6 流通科学大学の新入生合宿でハチ高原に行ってきました。

1日目  
4:00起床 始発の次の電車で出発
8:10教室集合  出欠確認など
バスで3時間ほどのハチ北高原へ


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インストラクターさんたちによるアクティビティの間、教員は学生の様子を観察します。

22:30点呼 教員が手分けして部屋を回りました。
23:00ごろ 教員用の宿へ移動。日付が変わるころ就寝しました。

2日目
6:00起床 荷物をまとめて学生の宿へ移動
7:30朝食
8:40点呼

インストラクターさんたちによるアクティビティは、1日目よりも作戦が必要なものになっていきます。

2日間の振り返りをして、

私からは、話をよく聞き、ズルすることなく課題に取り組んでいて、今後に期待が持てるクラスだと全体講評をしました。


14:30バス出発 3時間ほどかけて大学へ。
17時ごろ到着 研究室に寄って荷物整理して帰途につきました。

週明けからは通常授業が始まります。一年付き合う学生たち、充実した活動ができるといいな!


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by chekosan | 2018-04-06 19:16 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)
流通科学大学の一年生対象科目「文書表現Ⅱ」から派生した課外活動についてまとめた教育実践論文が出ました。

「正課内教育および正課外活動における読書推進活動の展開 ー流通科学大学初年次科目「文章表現Ⅱ」の取り組みー」
 『流通科学大学高等教育推進センター紀要』第3号(2018年3月号)

2017年度は、授業の成果物である書評POPを兵庫県下10書店で採用していただいたブックフェア、

有志学生による授業成果物の学園祭展示企画、図書館総合展での学生によるポスター&口頭発表、

学生が立ち上げたビブリオバトルや読書会、図書館サークルなど、

初年次生向けの基礎の基礎である、読んだり書いたりといった科目からさまざまな課外活動が発生しました。

学内外の多くの方からのまなざしと知的刺激と評価を受け、文化活動を促進する学生リーダー候補が育ってきました。

今回は、この科目と課外活動を一緒に練り上げてきた桑原桃音先生との共著です。

2018年度は、一緒に活動してくれた学生たちに、より一層授業運営に関わってもらい、科目を越えた文化活動を展開できればと思います。


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by chekosan | 2018-04-05 09:10 | 書いたもの | Trackback | Comments(0)