Amazonプライムでひょいと見つけた、おそらくBBCのドキュメンタリー番組、「迫害に立ち向かったユダヤ人教師」を見ました。
46分という程よい短さのなかに、ギュッと内容が詰まっています。再現ビデオと当時の映像と関係者の証言がうまく融合していました。
すみません、写真拝借…
ドイツで有能な教師として活躍していた女性レオノラ・ゴールドシュミットは、ナチの対ユダヤ人政策で公務員としての職を解かれます。
彼女は、ユダヤ人は5人までしか生徒をとれないという法律を逆手にとって、同じく解雇された教師4人を集め、25人の生徒たちの学校をつくります。
ナチの迫害で殺害されたいとこの財産で建物も取得し、イギリス大使館の協力で英語教師も迎え入れ、生徒たちが国外脱出をしても生きていけるように準備を進めます。
1938年の「水晶の夜」と呼ばれるユダヤ人商店やシナゴーグ等に対する一斉攻撃のあと、レオノラの夫はイギリスへ脱出、生徒たちの家族も国外脱出を検討し始めます。
しかし、不況のさなか、ユダヤ人を受け入れる国はなくなっていきます。
そこに、イギリスが、ユダヤの子どもたちのみを疎開させる事業「キンダー・トランスポート」を開始し、レオノラの生徒たちの一部もイギリスに逃れることができました。
レオノラ自身もイギリスへ渡り、夫と合流して、イギリスに新しい学校を開くことができました。
彼女の生徒の大半は、虐殺を逃れて生き延びることができたそうです。
危険を察知し、先手を打って難局を乗り越える手腕、生徒たちの絶対的な信頼と愛情に感嘆します。
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キンダー・トランスポート関連の映画や書籍に関する記事をいくつか貼っておきます。