5月は消費者月間ということで、滋賀県とNPO共催による映画上映と講演会で勉強してきました。
会場は、ピアザ淡海。琵琶湖畔にある県立の交流施設です。いいお天気!
まず、ドキュメンタリー映画「甘いバナナの苦い現実」の上映がありました。3部からなる、90分ほどの映画です。
1部:農薬の空中散布と健康被害
2部:公正で持続可能な生産を求める農民・先住民族
3部:バナナと日本の40年 私たちの食の未来をどうする?
そのあと、この映画の監修をされた立教大学の石井正子先生の講演がありました。
バナナと言えば、鶴見良行氏の『バナナと日本人』。それから状況は変わったのかと思っていたら…
日本向けバナナを輸出している業者は、いまや住友商事系と、伊藤忠が買収したドールで60%近くを占めていること。
その住商系のプランテーションで農薬の空中散布を行っていて、皮膚がただれたり、健康を害している人たちがいること。
高地栽培が増えてきていて、農薬による水系の汚染が危ぶまれていることなど、ショックなお話が続きました。
フィリピンの農地改革によって、最近、これまでと違う契約形態も出てきているということです。
それによって自立性の高い経営ができるようになった生産組合も出てきているそうですが、農民や従業員に不利な契約がまだまだあるとのことで、労働争議や従業員への攻撃も起こっているそうです。
映画と、石井先生のたいへんわかりやすいお話で、フィリピンのプランテーションの現状を知ることができました。
雰囲気やキャッチコピーや宣伝だけでなく、生産の現場にも目を向けて商品やサービスを選びたいものです。