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by chekosan

ポーランド旅行記2018(8)ビルケナウの収容棟内部

ビルケナウに残る建物の内部です。これはレンガ造りです。

家畜小屋のようですが、ここに人が寝起きしていました。

真冬は零下20度にもなる、じめじめした湿地帯なのに、天井もなく、床もなく、断熱材もなく、隙間だらけです。


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屋根と壁の間には隙間があるので、空が見えます… 経年劣化もあるでしょうが、それ以前の問題として造りが雑です。

収容者は3段ベッドに寝かされます。一段に一人ではありません。だいたい5人くらい詰め込まれたそうです。最下段はどうみても地べた(レンガ)です。藁などを敷いて寝たとのことですが、床はなかったのでしょうか。一晩で体を悪くしそうです。


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一応、暖炉は何か所にあります。が、建物がこんな造りでは効きませんよね。暖炉の近くは多少暖かいので場所の取り合いが生じたそうです。そうして収容者同士を反目させたのです。


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レンガになんか文字がいろいろ彫られていたんですが、当時のものなのか、見学者なのかは聞きそびれました。


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地べたが、このとおり思いっきり地べたです…


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一段に一人でもプライバシーもなにもないのに、一段に何人も寝させられたというのですから…


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私たちが見学した日は快晴で、寒さもそうひどくはなかったですが、それでも防寒具で覆えない部分(鼻とか、手袋を外したときの指とか)は、ほんの短い間で痛くなりました。

こんな劣悪な居住環境で、まったく足りない食事、夏のパジャマのような囚人服…

…と思いをはせても、見学者である私たちは、暖かい服を着こんで、暖房の効いたバスで移動して、見学後には温かい食事を好きなだけとれるわけです。

どうしたって、収容されていた人々の経験を完全に理解、体感することはできません。
といって、私たちが収容されていた人々と同じ苦痛を体験をする必要ももちろんありません。


それでも、こういう場所の存在を知ること、来ることに意味がないわけではありません。現地に立つことで、立体的、空間的な感覚を得ること、環境や空気や位置関係を肌で知ることができます。文字や映像資料で見るだけではぴんとこなかったことがストンと入ってくると思います。


つづく

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by chekosan | 2018-02-24 14:24 | ポーランド | Trackback | Comments(0)