映画「オーケストラ!」を観ました
2017年 09月 17日
同志社の「ロシア・東欧地域研究」で受講生が教えてくれた映画です。アマゾンプライム特典で、無料で観ることができました。
かつてソ連のボリショイ管弦楽団の指揮者として名声を博した主人公は、体制に盾ついたとして音楽の世界から追放され、いまや清掃員で生計を立てています。それが、ある機会をとらえて、かつての仲間をかき集めてパリで管弦楽団として演奏をするという大博打を打つお話。
いやさすがにもう無理だろうという困難が次々立ちはだかるのですが、そこはコメディ映画、ありえない展開で乗り切ります。
ところで、主人公はフランス語もできるという設定なのですが、主演俳優さんはこの映画で初めてフランス語にトライしたとか! すごい。てっきりもともとしゃべれる人かと思って観ていました(フランス語の発音の良しあしはわかりませんが…)
以下、ネタバレあり。
ハチャメチャ楽団と、美しきヒロインのヴァイオリニストとの演奏が始まるのですが、そこからはとにかく盛り上がります。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のとりわけハデハデな部分をダイジェストで繋ぎ、そこに美人ソリストの出生の秘密が重ねられて、これでもかこれでもかと畳みかけていきます。
俳優さんたちの指揮や演奏は音とずれていて、まあやはりそこは嘘臭さが残るのですが、吹替のヴァイオリン演奏の音がものすごい盛り上がりを見せるので、それも気にならなくなります。
特に、ソリスト役の女優さんがキレイで品があって、立ってるだけでも絵になるのですが、感極まって泣きながら熱演するのです。とにかく美しい~~~♡
その感動の演奏場面の間にも、ちょっと余計かなと思うようなコミカルなシーンがいくつか差しはさまれていくので、完全な感動モノにはならないのですが。(^^;
ユダヤ人の親子が本番直前までがめつく商売していたり、ロマ人たちが空港で偽造ビザを堂々と作ったり、団員たちがパリでいかにも田舎者くさい振る舞いをして現金をむしり取っていく姿なんかも、いくらコメディとはいえ、ちょっとやりすぎなんじゃないかとも思いました。
とまあ、いろいろツッコミどころはありますが、面白い映画でした。
ということで、しばらくチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調をリピートして聴くことになりそうです♪