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by chekosan
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映画「民族の祭典」(レニ・リーフェンシュタール監督 1938年)

1936年のベルリン・オリンピックの記録映画第1部です。
開会式と陸上競技編です。

ナチスドイツの国威発揚映画というイメージが強かったのですが、
そんなにでもないように思いました。

もちろん、開会宣言はヒトラーによるものですし、
観客が一斉に例の敬礼をするシーンも何度か出てきます。

ドイツの選手が活躍すればワーッと盛り上がるのですが、
それは開催国なら普通だろうというレベル。

むしろアメリカ国歌の方がよく流れているように感じましたし、
日本人選手もたくさん取り上げられています。
映画「民族の祭典」(レニ・リーフェンシュタール監督 1938年)_b0066960_221818.jpg

面白いなと思ったのは開会式。
アメリカ選手団も、この頃はきちっとした服装で、きちっと行進しているんです。
他の国もきちんとしたブレザー姿なのが印象的でした。

女子選手のユニフォームが、今の時代には動きにくくて
まず着ないようなデザインだったりするのも時代を感じさせてくれます。

が、カメラのアングルとか撮り方に関しては、全然古くないというか、
この時代にもうこんな風に撮っていたのかと驚きました。

どうやってこんなに接近して撮ったのだろうというようなクローズアップの仕方とか。
選手の足元だけ映したり。

いろんな角度、高さから撮っているんでしょうね。
どれだけのスタッフを配置したんでしょう。
相当周到に準備をして撮ったんだろうと思います。

オリンピックの本番という、
やり直し、撮り直しがきかないものの記録とは思えない、作ったような映像です。(*)
おそらく当時は衝撃的に受けとめられたのではないかと推測します。

(115分)

日本経済新聞 2013年9月8日春秋欄によれば、
 部分的には撮り直しや挿入もあったとのこと。(2015/10/21追記)
 
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by chekosan | 2015-10-19 22:21 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(0)