『「フクシマ」論』の開沼氏が、長い年月をかけてフィールドワークしてきた、
社会の「周縁部」の「あってはならぬもの」を論じた一冊。
売春、若年ホームレス、貧困ビジネス、ギャンブル、ドラッグ等々を取り上げている。
web雑誌に連載されたルポと、それへの反響や後日談、
社会学的な考察部分から構成されている。
それぞれの事例はとても生々しく、先行研究も豊富に紹介されていて興味深く読んだが、
一冊の著作としてはややこなれていない気がする。
巻末の注が一番スムーズに読めて、内容的にも面白いので、飛ばさず読むことをおすすめ。