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by chekosan
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難民映画祭 あらため UNHCR WILL2LIVE Cinema2021 (←この名称では、パッと見て何かわかりづらいと思うのですが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)協会が主催する映画祭です)、今年もオンライン配信をしてくれているので、自宅でじっくり鑑賞できてありがたいことこの上ないです。

いろいろ用事が一段落したので、「シャドー・ゲーム 生死をかけた挑戦」に続いて、混乱の地を逃れて欧州に移動しようとしている2組を追ったドキュメンタリー映画「カオスの行方 安住の地を求めて」を観ました。



映画「カオスの行方 安住の地を求めて」(2018)@UNHCR WILL2LIVE Cinema2021_b0066960_10212595.jpg



本作が追ったのは2組。1組は、2013年に、エリトリアから地中海を渡ってイタリアへ向かっていたところ、船が沈没し、多数の犠牲者が出た事故の生存者の一人。2009年に、世界で最も抑圧的な国といわれるエリトリアを脱出し、数年かけて欧州に逃れる機会を得たところでした。

この船には、アフリカから欧州に向かっていた難民が500人以上乗っていましたが、367人が亡くなるという大惨事となりました。

イタリアのランペドゥーサ島の住民は必死に救助をしましたが、難民の受け入れが大きな負担となっていきます。

難民たちも、犯罪者のように扱われることに次第に焦りと怒りを募らせていきます。

この映画が追った男性は、なんとか北上し、スウェーデンで難民申請を受理されました。

エリトリアは、NGO国境なき記者団の報道の自由ランキングでは、世界でもっとも報道の自由が保障されていないとされる国です。





もう1組は、シリアの内戦を逃れてトルコを経由し、ドイツに向かった家族です。夫婦と幼い子ども4人、夫の3人の甥たちの総勢9人。

途中、シリアから送られてきた写真には、爆撃を受けてボロボロになった元自宅が写っていました。

彼らは国境が封鎖されていく前にドイツに到着し、難民認定を受けることができましたが、その後、EU各国は国境を封鎖していき、新たな難民はトルコに留まることになります。


映画は、2組の難民の苦難を中心に、受け入れ側の苦労や地元住民の不満も盛り込み、事はそう簡単ではないということを示しています。



関連報道:








# by chekosan | 2021-10-27 11:07 | 映画、映像 | Trackback | Comments(0)
難民映画祭 あらため UNHCR WILL2LIVE Cinema2021 (←この名称では、パッと見て何かわかりづらいと思うのですが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)協会が主催する映画祭です)、今年もオンライン配信をしてくれているので、自宅でじっくり鑑賞できてありがたいことこの上ないです。

いろいろ用事が一段落したので、「シャドー・ゲーム 生死をかけた挑戦」に続いて、混乱の地を逃れて欧州に移動しようとしている2組を追ったドキュメンタリー映画「カオスの行方 安住の地を求めて」を観ました。



映画「カオスの行方 安住の地を求めて」(2018)@UNHCR WILL2LIVE Cinema2021_b0066960_10212595.jpg



本作が追ったのは2組。1組は、2013年に、エリトリアから地中海を渡ってイタリアへ向かっていたところ、船が沈没し、多数の犠牲者が出た事故の生存者の一人。2009年に、世界で最も抑圧的な国といわれるエリトリアを脱出し、数年かけて欧州に逃れる機会を得たところでした。

この船には、アフリカから欧州に向かっていた難民が500人以上乗っていましたが、367人が亡くなるという大惨事となりました。

イタリアのランペドゥーサ島の住民は必死に救助をしましたが、難民の受け入れが大きな負担となっていきます。

難民たちも、犯罪者のように扱われることに次第に焦りと怒りを募らせていきます。

この映画が追った男性は、なんとか北上し、スウェーデンで難民申請を受理されました。

エリトリアは、NGO国境なき記者団の報道の自由ランキングでは、世界でもっとも報道の自由が保障されていないとされる国です。





もう1組は、シリアの内戦を逃れてトルコを経由し、ドイツに向かった家族です。夫婦と幼い子ども4人、夫の3人の甥たちの総勢9人。

途中、シリアから送られてきた写真には、爆撃を受けてボロボロになった元自宅が写っていました。

彼らは国境が封鎖されていく前にドイツに到着し、難民認定を受けることができましたが、その後、EU各国は国境を封鎖していき、新たな難民はトルコに留まることになります。


映画は、2組の難民の苦難を中心に、受け入れ側の苦労や地元住民の不満も盛り込み、事はそう簡単ではないということを示しています。



関連報道:








# by chekosan | 2021-10-27 11:07 | 映画、映像 | Trackback | Comments(0)
今年もUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)協会主催で、「難民の生き抜く意思」を伝える映画祭がオンライン配信されています。

以前は、難民映画祭といわれていましたが、昨年か一昨年ごろから、UNHCR WILL2LIVE Cinema と名称が変わりました。(とっつきにくいし、なんて読むのかわかりづらいから、難民映画祭の方がいいんじゃないかと思ったりしますが…)

【開催期間】
2021年10月01日(金)~11月14日(日)
【料金】
5作品が期間中見放題(10/1~11/14)
2,000 円(視聴料2,000 円)
3,000 円(視聴料2,000 円、難民のための匿名募金1,000 円)
5,000 円(視聴料2,000 円、難民のための匿名募金3,000 円)

開始前から申し込みを済ませていたものの、授業が始まったり、いくつか案件が重なっていたりして、ようやく昨日、一本目を鑑賞できました。

シャドー・ゲーム 生死をかけた挑戦」です。

未成年の難民少年たちの逃避行を記録した映画「シャドー・ゲーム 生死をかけた挑戦」(2021年)_b0066960_13363172.jpg


HPより
紛争で荒廃した国を逃れた10代の若者たちが、保護とより良い生活を求めてヨーロッパの国境を越えようとしている。彼らの危険な旅路は、地雷原、密輸業者、国境警備員などの困難をくぐり抜けながら、数ヶ月から数年にも及ぶ。彼らは、国境を越えることを痛烈な皮肉をこめて「ゲーム」と呼ぶ。
ヨーロッパ中にフェンスが設置され、国境を越えて最終目的地に到達することは、かつてないほど困難になっている。彼らは直面する数々の障害を乗り越えられるのか?そして彼らは安住の地を見つけることができるのか?3年にわたって撮影され、また一部は主人公自身によって撮影された渾身のドキュメンタリー。


アフガニスタン、イラク、シリアといった、戦争(内戦)が続く国から、必死でヨーロッパに逃げてきた未成年の少年たちをとらえた実録です。

何人もを追ったドキュメンタリー映画で、誰がどこを目指していて、どういう状況なのかを把握しづらいのが難ですが、彼らの道中の過酷さは、昨年に見た家族で移動する人々のそれよりも、さらに厳しいようにも感じました。

少年だけで不法入国を繰り返して移動するという事態になっているということは、親や親族は、それ以上に身動きがとれない状況であるからでしょうか。

数千キロを歩いて移動してきたという少年もいます。足を痛めたり、気持ちが続かなくなったりしている少年もいます。国境付近で警備隊にみつかって、ひどい暴力を受ける少年もいます。

国境警備隊にしてみれば、不法侵入を許さないという責務があるわけですが、暴力が酷い。跡が残っている若者がたくさん登場します。


少年たちの命綱は、スマートフォンのようです。連絡手段、地理の把握、情報収集、そして送金の手段にもなっているようです。

とはいっても、親族も危険な状態だったり、別のルートで脱出している途中だったり(?)するようなので、綱渡りのようです。

同じような境遇の若者どうし、協力して移動したり、滞在したりしていると思われる場面で出てきました。

ですので、映画のタイトルの「ゲーム」というのは、もちろん、面白がって言っているわけではありません。

学びたい、落ち着きたい、母国を建て直したいという夢を叶えるために、命をかけた旅を続けているのです。


何組かの少年たちのうち、自身が最終目的地としていた国にたどりついた人もいれば、途中で捕まって逆戻りせざるをえなかったり、動きが取れなくなったりした人もいます。

つまり、みんなが思ったところに到着して万々歳というのではなく、現在進行形で終わります。少年たちのその後については、こちらのHPにアップされていくようです。



昨年の映画祭の鑑賞記録:























# by chekosan | 2021-10-26 14:14 | 映画、映像 | Trackback | Comments(0)

今学期、本を読む演習では、ティモシー・スナイダーの『暴政』を精読しています。

その8番目の項目のなかで、イギリスのチャーチルだけが、ヒトラーのドイツに屈せず、戦い抜いたとして評価されています。

チャーチルといえば、こちらの映画が、なかなか面白かったです。



レイモンド・ブリッグズのコミック『エセルとアーネスト ふたりの物語』も、戦時中のイギリスの様子がよくわかって面白かったです。

『スノーマン』『風が吹くとき』のブリッグズが両親の人生を描いた本。イギリスの1928年から71年のごく普通の労働者家庭の生活が丹念に描き込まれていて興味深い。DIYで家や庭を快適にし、お茶とお菓子を愛する日常。WW2時には空襲に遭ったり、子を田舎に疎開させたりするが、同時期の東欧に比べるとイギリスはやはり相対的に余裕があるように見える。夫は労働党、妻は保守党を支持し、時々の政策や景気を受けて、お互い嫌味を言い合ったりもするが、仲良く同じ家で暮らし続ける。最晩年の様子にはウルっとくる。(読書メーターに2020年3月記)


で、この作品は、アニメーション映画になっていて、それが最近、Amazonプライムビデオで無料公開されました。

ちょうどいいタイミングなので、鑑賞しました。

イギリスのごくごく普通な家庭生活を丹念に愛おしく描いた映画「エセルとアーネスト ふたりの物語」(2016)_b0066960_11273336.jpg



原作と感想は同じですが、今回、あ、そうだったっけと思ったシーンがいくつかありました。

まず、主人公夫婦が大事に思っていた前庭の柵を、金属供出で抜かれていくシーン。鍋、釜、自転車と、金属でできた生活用品を供出していたのは、イギリスも同じだったのですね。

日本に原爆が落とされて10万人以上が即死したというニュースに、夫はショックを受け、妻は「でも戦争は終わるわね」と肯定的に(あまり関心なく?)受け止めるシーンも興味深いです。

妻は、上流階級への憧れや敬意が強く、自分たちが労働者階級ではないということを執拗に主張します。庶民が上流階級を支持するのは、こうした心情からなのだなとわかって面白いです。


とても丁寧に作られたアニメーションです。特に戦前戦中の生活の様子は、たいへん興味深いです。イギリス好きの人にはたまらないだろうなあと思います。

そして、やはり最晩年の様子には涙がつる~~と落ちてきたのでした。

いい夫婦や~😢








# by chekosan | 2021-10-18 11:32 | 映画、映像 | Trackback | Comments(0)
毎年、これくらいの時期に開催される京都国際写真祭。

2019年に知って面白く鑑賞したものの、昨年はできるだけ外出は控えていたので行かなかったのですが、今年は、昨年の特殊講義(「負の遺産」と政治)のOGさんが、「先生にも見てほしい」と連絡をくれたので、今年の同科目の授業アシスタントさんと行ってきました。

なぜOGさんが勧めてくれたかというと、今年のテーマ<ECHO>は、2011年の東日本大震災と原発事故10年を振り返り、現在の問題としてとらえ直すものだからです。

というのは、ざっとした私の受け止め方で、ちゃんとした説明は、こちらに。



今年の同科目のみなさんは、関心はあるものの、次の時間も授業があるので、今回は2人だけで。

大学からちょいちょいっと地下鉄で二条城へ。

二条城なんて、いつぶりだろう! 

今回は、閉門まで2時間だったので、写真祭のみ見ることにしました。

世界遺産のお城の中で、現代アート。実によくマッチするのが面白いです。

今回は、デジカメを持っていってなくて、あまり良い写真が撮れませんでしたので、多少マシなものをいくつか。


片桐卓功敦さんの Sacrifice のシリーズ。福島県内で除染された土壌が詰められたフレコンバッグを模した(?)作品。


震災から10年 ~KYOTOGRAPHIE  京都国際写真祭「ECHO」@二条城二の丸御殿_b0066960_19231620.jpg


靴を脱いで入っていくと、フレコンバッグの中に、写真パネルが入っています。被災地に咲いていた花を、その場所にあるものにいけて撮影した作品が並びます。

この空間は、とてもとても良かったのですが、スマホが明るく撮ってしまって、実際の雰囲気よりも軽い感じになってしまいました。

本当はもっと厚みのようなものを感じさせるインスタレーションです…

震災から10年 ~KYOTOGRAPHIE  京都国際写真祭「ECHO」@二条城二の丸御殿_b0066960_19224922.jpg


もっとも印象的だった写真たち。

震災から10年 ~KYOTOGRAPHIE  京都国際写真祭「ECHO」@二条城二の丸御殿_b0066960_19294107.jpg


どこかの施設(学校?)の天井の泥のあとでしょうか、一瞬、血の跡にも見えます。どうして、建物内の天井にに、このような形で泥が押し寄せ、跡が残るのか。

ここが、どこの何という施設で、海抜何メートルなのかはわかりませんが、そうしたデータがなくても、日常的な感覚を超えることが起こったのだということをまざまざと感じます。



震災から10年 ~KYOTOGRAPHIE  京都国際写真祭「ECHO」@二条城二の丸御殿_b0066960_19333648.jpg


子どもが大切にしていたであろうものが、拾われずにあるという情景は、なによりも揺さぶられます。



ほかの写真も、インスタレーションも、空間づくりも、とても興味深く鑑賞し、充実した時間を過ごしたのですが、どうにも写真がうまく撮れておらず、かえって元の作品のイメージを損ねてしまいそうなので、これくらいで。

映像作品の最終回を鑑賞したら、閉門ギリギリ。

もう大きな門はしまっていて、大急ぎで退城しました。そんなのもまた楽しい(笑)


震災から10年 ~KYOTOGRAPHIE  京都国際写真祭「ECHO」@二条城二の丸御殿_b0066960_19374141.jpg



ということで、秋学期の遠足(になっていませんが!)は、先生とアシスタントさんだけのアート鑑賞からスタートしました。

この日の授業では、受講生さんから、具体的に遠足の候補地の提案も上がりました。

みんな乗り気なので、ぜひとも実現したいと思います!




# by chekosan | 2021-10-16 19:43 | 負の遺産/記憶と継承 | Trackback | Comments(0)