中・東欧、ロシアのこと&大学教育のことを発信します


by chekosan

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今年は行きたい展覧会が目白押し。一覧をまとめておきます。
あくまで私が行きたいものだけ。随時、足したり整えたりしていきます(多分)。
これも好きなんじゃない? というものがあれば教えてください♪

(2017/2/23追記)



ルーヴルNo.9展
http://manga-9art.com/ → 大阪会場に行ってきました (1/21に記録)


◇クラーナハ展  → 行ってきました http://chekosan.exblog.jp/26686960/

1月28日(土)ー4月16日(日)国立国際美術館@大阪中之島
10:00~17:00(金曜日のみ19:00まで) 

http://www.tbs.co.jp/vienna2016/
アクセス
http://www.nmao.go.jp/info/access.html



絵本はここから始まった ―ウォルター・クレインの本の仕事
2017年2月4日~3月26日 滋賀県立近代美術館

http://www.shiga-kinbi.jp/?p=19759
アクセス
http://www.shiga-kinbi.jp/?page_id=119


ピーターラビット展
2017年2月11日~4月2日 グランフロント大阪
http://www.peterrabbit2016-17.com/

 ↓ ハシゴして行ってきました。





◇ミュシャのスラヴ叙事詩

2017年3月8日(水)-6月5日(月) 国立新美術館@東京
毎週火曜日休館 ただし、5月2日(火)は開館
10:00-18:00 ※金曜日は20:00まで
※4月29日(土)-5月7日(日)は20:00まで

http://www.mucha2017.jp/
新国立美術館のミュシャ展ページ
http://www.nact.jp/exhibition_special/2016/alfons-mucha/
アクセス
http://www.nact.jp/information/access/


◇マティスとルオー

2017年 4月4日(火) ~ 5月28日(日) あべのハルカス美術館
火~金 / 10:00~20:00
月土日祝 / 10:00~18:00
[ただし5月3日(水・祝)~7日(日)は20:00まで開館時間を延長]

http://www.aham.jp/exhibition/future/rouaultmatisse/
アクセス
http://www.aham.jp/access/




いつだって猫展
2017年4月29日(土)〜6月11日(日) 京都文化博物館
http://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/always-neko/
アクセス
http://www.bunpaku.or.jp/info/access/



◇ベルギー奇想の系譜展 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで
 → 行ってきました。http://chekosan.exblog.jp/26895886/


2017年5月20日(土)~7月9日(日) 兵庫県立美術館

アクセス
http://www.artm.pref.hyogo.jp/access_m/index.html


◇アンチンボルド展

2017年6月20日(火)-9月24日(日)国立西洋美術館@上野公園
9:30―17:30(金・土曜日は20:00まで)

http://arcimboldo2017.jp/
アクセス
http://www.nmwa.go.jp/jp/visit/map.html


◇ブリューゲル「バベルの塔」展

2017年7月18日(火)~ 10月15日(日) 国立国際美術館 @大阪中之島

http://babel2017.jp/


◇怖い絵展

2017年7月22日(土)~9月18日(月・祝) 兵庫県立美術館
http://www.kowaie.com/

アクセス
http://www.artm.pref.hyogo.jp/access_m/index.html



◇大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち

2017年10月3日(火)~2018年1月14日(日) 兵庫県立美術館 

http://hermitage2017.jp/
アクセス
http://www.artm.pref.hyogo.jp/access_m/index.html


◇ボストン美術館展

10月28日(土)~2月8日予定 神戸市立博物館

http://boston2017-18.jp/
アクセス
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/info/access.html




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by chekosan | 2017-01-31 14:53 | 美術 | Trackback | Comments(0)

今年4本目の映画は、「エゴン・シーレ 死と乙女」。

20世紀初頭、ウィーンで活躍し、28歳で没した画家、エゴン・シーレの生涯を描いています。
パンフレットによると、かなり史実に忠実に作られているそうです。

19世紀末から20世紀初頭にかけての世紀転換期の文化は、華やかさと不気味さが混ざり合った、
独特な魅力があって好きです。

本作にも登場するクリムトの金をふんだんに使った装飾的な絵画は、その代表でしょう。
クリムトの「ベートーヴェン・フリーズ」が壁に描かれた分離派会館の建物は
25年くらい前に行きました。そこを離れたくなくなる迫力のある作品でした。

この映画にも、クリムトが出てきます。どぼーんとしたガウンを着たおじさんで、シーレは美青年。
年齢も雰囲気も世間の評価も違うのですが、シーレはクリムトを尊敬し、
クリムトはシーレの才能を認めて支援します。その関係がいい感じで描かれていると思いました。



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シーレの作品は、エロティックだけど、生命力よりは病的なもの、死を感じさせます。

そして、裸体の絵が多いわりにはモデルが子どものようで、薄くて中性的だなあと思っていたら、
パンフレットの解説によると、やはりそういう体を好んで描いていたそうです。

考えてみれば、第一次世界大戦前後なのですね、創作の時期が。
しかも少年期に父親があまりまともでない亡くなり方をし、残された家族は生活にも困ったよう。
そういった経験が、あのねじれた不気味な画風に影響を与えたのでしょうね。

この頃は、いまなら抗生物質や特効薬で治るような病気で人がどんどん死んだ時期なんですね。
シーレと妻も、スペイン風邪で亡くなります。
スペイン風邪はインフルエンザの一種ですが、2千万とか4千万の人が亡くなったといいます。

シーレの妹が、なんとか熱を下げなくてはと闇市に「キニーネ」を買いに行くシーンがあります。
キニーネといえば、先日まで授業で読んでいた「兵士シュヴェイクの冒険」にも何度も出てきます。

シュヴェイクは第一次世界大戦の頃の話なので、まさしく同じ時代です。
召集される兵士たちは兵役を免れようと怪我や病気や障害があると申告するのですが、
そうした人たちは、それ拷問なんじゃないのというような「治療」を受けます。

その「治療」がつらくて、治りましたと申告して前線へ駆り出されてしまうという話のなかに
キニーネを処方するというのが出てくるのです。
つまり、キニーネって服用すると、相当つらい副作用が出るということですよね。
→追記あり(2017.1.31.)

シーレの妹がなんとか入手したキニーネは手のひらに収まるほどの小さな瓶に入っていました。
ほんのちょっと口にするものなのでしょうか。

*1月31日追記:

今朝あらためて電子辞書で「キニーネ」を確認。
あっさりとした説明のなかに知りたいことが整理されていてすっきり腑に落ちました。

『明鏡』が特にわかりやすかったです。

  「キナの樹皮から製する結晶性アルカロイド。味はきわめて苦い健胃剤・解熱剤にも用いるが、
   特にマラリアの特効薬とする。」

ということで、傷病兵への「治療」として使うのは至極まっとうなのだけど、
これを飲む(なめる?)くらいなら…というほど「きわめて苦い」のですね。

うっかりインターネットで検索したために、いろいろ盛り込みすぎな記事や解説が出てきて、
確かに太字にした部分も記述してはいるのですが、いまいち浮かび上がってこなかったです。
やっぱり辞書ですね。

(追記終わり)

などと、妙な細部に関心をもって見たのでありました。


と、死の雰囲気がつきまとうのですが、明るいシーンもあります。
特に、友人たちとウィーンを離れて、クルマウという町に絵を描きに行きます。
そこでの様子は青春~という感じです。

クルマウは、チェコのチェスキー・クルムロフという町です。
1993年にエゴン・シーレ・アートセンターがつくられ、
シーレゆかりの町としても打ち出しているようです。

この町にはブルタヴァ(モルダウ)川が円のような形で流れていて、
お城と旧市街がそっくり残っている、こじんまりとしたいいところです。
町ごと世界遺産になっています。

私がクルムロフに行った頃には、このセンターの情報がなくて、
残念ながらまだ行ったことがありません。

今度、クルムロフに行くことがあれば必ず行ってみたいと思います。





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by chekosan | 2017-01-30 23:10 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(2)

これから観たい映画の上映予定リスト、第2弾です。
まったくもって私の趣味と実益、都合に合わせたピックアップです。

※2月27日追加しました


「ホームレス ニューヨークと寝た男」

大阪 シネ・リーブル梅田 2月4日(土)~
京都 京都シネマ     2月4日(土)~
兵庫 元町映画館     順次公開

「エリザのために」  ルーマニアが舞台の映画

2月18日~ シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋、京都シネマ
2月25日~  シネ・リーブル神戸


「フランス組曲」
アウシュビッツで亡くなったユダヤ人作家の未完小説が原作。
フランス人女性とドイツ人将校の悲恋。

→ 観ました。感想はこちらに

京都シネマ 2月25日ー3月3日



「手紙は憶えている」  70年前に家族を殺したナチスを探すストーリー。

京都シネマ 3/11(土)~3/17(金)


「Tomorrow パーマネントライフを探して」

公開中 シネ・リーブル梅田
2月11日(土)~ シネ・リーブル神戸
2月18日(土)~ 京都シネマ



「FAKE」  佐村河内守氏のドキュメンタリー映画

3月18日(土)~3月24日(金) 19日休英 京都シネマ 10:10~


「キャロル」

3月25日(土)~3月31日(金) 京都シネマ 10:10~








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by chekosan | 2017-01-29 14:47 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(0)

同志社大学法学部の特殊講義「ロシア・東欧の政治と社会」、最後のシリーズは、
ヤロスラフ・ハシェクの『兵士シュヴェイクの冒険』でした。

これも太めの文庫本4冊にわたる長編。でも未完。
作者が生きていたらどんな大長編になっていたのだろう。読みたかった。

正確には、本編は3冊とちょいで、残りは短編や書簡、訳者解説なのですが、それでも長いには違いない。

風刺小説でテンポが良く、挿絵の魅力も相まって、とっても面白いのですが、
なにしろ第一世界大戦のお話なので、時代背景を知らないとけっこうチンプンカンプンだったようです。(^^;)

しかも授業は最後の2回だけしか割かなかったので、ちょっと駆け足になってしまいました。
年度を越えてもう一度読むのもいいかもと話しています。

私は20年ぶりくらいの再読でしたが、やっぱり面白かったです。シュヴェイク最高。

ものすごいテンポ感で、登場人物たちの切れ目ないおしゃべりに乗せて、
皇帝、帝国、聖職者、軍隊、警察といった権威や権力者、権力機構や、
メディア、マーケット(例えばペット産業)のいいかげんさや俗物根性を徹底的におちょくります。

さらっとブラックなユーモアも紛れ込んでいるので見逃せない。
シュヴェイクの身の回りの世話をしていたミュレロヴァーさんなんて
何もしていないのに強制収容所に連行されています。

一番面白いのは1巻なのですが、1巻は絶版なんです。ぜひぜひ復刊してほしいなあ。。。

で、この作品の一番の面白さは、主人公シュヴェイクをはじめとする登場人物が、
なになにと言えば、どこどこの誰それさんがああしてこうして、、、と
ホラなんだかどうなんだかよくわからない事例をノンストップで話すところなのですが、
土地勘がないとこれがピンとこないのです。

そこで、受講生の一人が、シュヴェイク地図を作ってくれました!

これがすごいんです! 
チェコの地名って、当時と、翻訳された時代と、そして現在では、結構変わっているんです。
それを脚注や今の地図などを確認しながら、現在の地図に書き込んでいってくれたんです。



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しかもですね、地図上のイラストも受講生の手描きなんです。スキャンして貼ったのではないんです。
ヨゼフ・ラダの挿絵を見て描いたんですって。もう、ラダの代わりに挿絵が描けるレベルです!

そして、手描きイラストは、そのシーンの舞台である場所にだいたい対応させて配置してあります。
さらに、写真には入れませんでしたが、地名一覧と初出のページは別の紙に書きだしてあります。

この地図自体が一つの作品ですよ! °˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
こういうことを自ら思いついて、楽しんで取り組めるというのは素晴らしいですね。

でも、この地図は、文庫で言うと2巻までなので、代々引き継いでシュヴェイク地図を完成させようか、
クンデラ地図も作ったら面白いかも、さらにその町が今はどうなっているかを
グーグルアースなんかで確認していくなんてのもいいかもね、などと、おおいに盛り上がりました。


この授業は、私からこうしろああしろと指示しなかったのですが、
このように、それぞれの回の報告担当者が、毎度、力作の資料を作ってきてくれました。

読むだけでも大変だったと思うのです。再読の私でもけっこうキツキツギリギリでしたから。
よくぞがんばってくれました。おかげで実に楽しい時間でした。


この科目、いったいどういう科目で、どう進めているの?と聞いていただくことが多いので、
学期を通しての授業のまとめは、また別稿で詳しく記録したいと思います。乞うご期待(?)









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by chekosan | 2017-01-26 15:27 | ロシア・東欧地域研究@同志社 | Trackback | Comments(0)

今年の映画3本目は「アイヒマンを追え!」
2015年のドイツの映画です。

戦後、ナチスの幹部、特にアウシュビッツ強制収容所の責任者を追及した、
ドイツのヘッセン州検事長フリッツ・バウアー(実在の人物)が主人公です。
バウアー役の俳優は本人にかなり似せていますが、架空の人物やエピソードも織り交ぜてあります。

バウアーは、ユダヤ人を強制収容所に「移送」した責任者であるアドルフ・アイヒマンを見つけ出し、
ドイツの法廷で裁きを受けさせようとします。

しかし、その頃はまだナチスの残党が国家の中枢や企業にいて、なかなかうまくいきません。
脅迫状もしょっちゅう届きます。部下、つまり検察にさえ、元親衛隊の検事がいます。

そこでバウアーはイスラエルの情報機関モサドと極秘で接触しますが…

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謎解き的な面白さや、絵としてのきれいさなら、「顔のないヒトラーたち」の方が濃いと思います。
こちらはバウアーの部下の若手検事が主人公で、アイヒマン以外のナチス幹部を見つけていく話です。



また、「アイヒマン・ショー」は、イスラエルでのアイヒマンの裁判を全世界に発信する、
テレビ中継チームの奮闘と悩みを描いています。これらを観ると、より理解が深まると思います。



「アイヒマンを追え!」は主人公が実在の初老の男性なので、絵的にはあまり華やかさはありません。
派手な立ち回りの場面もありませんし、事態の打開の過程もわりと地味です。
ドラマチックなロマンスもありません。

その分、過去に向き合わねばならないという信念を
命を懸けて貫き通すバウアーのメッセージは明確に伝わると思います。

こういう人がいないと、こういう行動がなければ、
過去はうやむやにされていたのだということを知ることができます。


本作のもう一つの特徴は、バウアーと部下が共に同性愛者であることに焦点を当てていることでしょう。

戦後も、というより最近(1994年)までドイツでは刑法175条によって同性愛は犯罪とされていたので、
バウアーと部下は、二人して致命的な「弱点」を抱えていたのです。
そして、その「弱点」の証拠を「敵」に握られてしまうのです。

いまでこそドイツでは同性婚も認められ、ゲイを公言する公職者が広い支持を得ていますが、
ナチ政権下では多くの同性愛者が厳しい弾圧を受け、強制収容所に送られました。
そして戦後も戦争犯罪を追及する法律家を脅迫する手段であったのです。

さらにバウアーは、ユダヤ人であり、反ナチスの活動家で、強制収容所にも入れられています。
何重もの迫害される要素をもちながら闘い続けた人であるということを描いているのです。

同性愛の要素は、お色気場面、色モノシーンではなく、この映画の重要な柱の一つとなっています。


ということで、アウシュビッツ裁判、アイヒマン裁判関連の映画といえば、
いまだ封を切っていない「ハンナ・アーレント」のDVDもそろそろ観たいところです。
授業も終わったことなので、積読?ビデオを消化していきたいです。


そうそう、蛇足ですが、バウアーがタバコや葉巻をがんがん吸うところも時代を感じました。(^^;)
この点もいまや全然違いますよね。映画のなかでも若手はバウアーの喫煙を文字通り煙たがっています。
若い世代に期待したいと語りかけるバウアーの古い面を象徴している感じで、ちょっと面白いなと思いました。

◇◇◇

同性愛者の権利を獲得する運動を扱った映画は、「ミルク」(アメリカが舞台)、
「パレードへようこそ!」(イギリスが舞台)を観ましたが、どちらも良かったです。












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by chekosan | 2017-01-26 00:18 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(0)
今年の映画第二弾は、ウィーンの美術史美術館の改装を追ったドキュメンタリー映画、
「グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状」。
お気に入りの映画館、京都シネマで観てきました。

音楽もナレーションも一切なし、ドラマチックな演出もなしの映画です。
でも、なにしろ舞台が美術史美術館なので、見どころはたくさんありました。

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表舞台である展示空間や収蔵品の豪華さもさることながら、
修復室や保管庫など、関係者しか入ることのできないところが面白いのです。

こんな風に保管するのか!
ハイテク!
細かい!
ていねい!
広い!
深い!!

などなど、知られざる美術館の裏側を覗くことができます。

空間だけでなく、

開館時間外にスタッフが何をしているのか、
改装のためにどれだけの人がどんなふうに関わっているのか、
収蔵品はどのように集めて、扱われているのかなど、

どんな人たちがどんな仕事をしているのかを知ることができます。

とはいえ、ドラマ仕立てではないので、絵とか美術館が好きな人でないと退屈かも?

◇◇◇

ウィーンには、大学の卒業旅行で友達と行きました。
2週間近く滞在したのかな? まったくの自由旅行で、
シュテファン大聖堂至近のペンションに連泊して、
美術館、博物館、オペラオペレッタ、音楽家たちの墓地、いろいろ回りました。

さすがハプスブルク帝国の都、もってるものがすごい。多い。気前いい。
美術館にしてもオペラにしても、かなり安かったように思います。

美術史美術館ももちろん入りましたが、あまりに他にもたくさん観たので、
映画を見て、建物内部などはすっかり忘れているなあと思いました。
当時はデジカメじゃないから、そう写真も撮っていないし(笑)

ブリューゲルとアンチンボルドがたっぷりあったような。
両画家、好きなので、贅沢な空間だなあと思ったのは覚えています。

そのときに先に行ったチェコやハンガリーがあまりに強烈に魅力的だったので、
ウィーンの印象が薄れてしまったのですが、思い出していくとやはりすごいんですよね。
そろそろまた行こうかなと思いました。

そのときはザッハトルテ食べようっと。
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by chekosan | 2017-01-23 17:31 | 本、書評、映画 | Trackback | Comments(0)

30歳を超えた「社会学者」、いまだ「くん」づけで新書のタイトルになっています。
そろそろそこからも脱皮されようとしての、この対談集なのでしょうか。
あるいは、このキャラなりポジションを確固としたものにするためのものなのでしょうか。

古市氏の本は何冊か読んでいますが、大御所との対談本はどれも面白かったです。
そういう役回りに向いているように思います。

この本でも、活躍中の社会学者12人にインタビューをしているのですが、
「社会学って何ですか」という問いがテーマということもあって、
対談にありがちな内輪話や注が必要な専門的な話に陥らずに、
読者が知りたいところを的確に聞いて、わかりやすい対話にされていると感じました。

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12人の社会学者は、それぞれの言葉や信念をもって「社会学って何」という問いに答えています。

上野千鶴子氏は、「社会と個人についての学問」、もっと厳密に言えば、
「人と人とのあいだに起きる現象について研究する学問」であると言います。

佐藤俊樹氏は、社会学とは、「物事を関係として捉えるもの」、「その人が抱えていることをより明確な言葉にして、問題の本当のありかを考えやすくする」手助けとなれば、と話します。

これに関連しますが、複数の学者の説明で出てきたのは、
「社会学者はシャーマンである」という言葉です。

大澤真幸氏の説明によれば、言語レベルで持っている規範意識と
直観的にわかっていることのあいだのズレを説明する役割ということになります。

山田昌弘氏はミルズの「社会学的想像力」という言葉をひいて、
一見個人的に見える問題でも、その裏には社会的な構造や、その変化がある、
そこをつないで分析するのが社会学であると説明しています。
これもわかりやすい説明だと思いました。

社会学とは何をする学問かというところでは、どの学者も大枠で一致していますが、
それをどう使うか、何のために取り組むかというところでは、それぞれ少しずつ個性が出ます。

上野氏や本田由紀氏は、ある状態やシステムに対する怒りがあって、
それを打倒するために社会学という学問をしていることを前面に出しています。

上野氏は「敵」という言葉を用いて、そうしたスタンスを明確に表現しています。
古市氏が上野氏に、学者は中立でないといけないのではと訊くと、
上野氏は「問いに中立も公平もない」と切って捨てます。

そのあたりの各氏の立ち位置や、求めることの違いも面白いところでした。


あとの方の回では、対談相手から「では古市くんにとっての社会学は?」と尋ねられます。

それに対する古市氏の答えは、

  「この社会がすべてじゃないよ」という別の選択肢や可能性を
  歴史、制度、意識の分析などいろんな手法によって見せてあげるもの
     -本田氏の問いに対して

  あり得たかもしれない社会や自分を構想する学問
  この社会に対して絶対視しがちだが、オルタナティブ(代替案)を提示するもの
     ー開沼博氏の問いに対して


この古市氏の答えが、私にはなんだか一番すっきりと腑に落ちました。


全体を通して、社会という大きなものを対象とする学問の特性と面白さを、
専門家がわかりやすく説明してくれる良書だと思いました。



ただ、「政治学は政治現象を研究する学問」「政治学は政府の行動を研究する学問」
という説明をしている部分には、ちょっと唖然としました。
雑すぎて説明になっていないと思います。
「政府の行動」なんて、政治学のごくごく一部です。

うーん、社会学者がそんな風にまとめてしまうくらいだから、
学生が、政局解説とか、政治家のスキャンダルを暴く!みたいな話を
政治学の授業に期待するのも無理ないか。

じゃあ政治学ってなに? 政治学を通して、人は/私は何をするの/できるの?
ということを説明するとしたら、、、難しい。

しかし、政治学を教える者としては、その問いに答える必要があるわけで、
自分も学生もすっきりと腑に落ちる説明ができるように研鑽を積みたいと思います。
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by chekosan | 2017-01-22 21:56 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)

今年から美術鑑賞の記録もアップすることにします。

第1弾は「ルーヴル美術館特別展 ルーブルNo.9」。
グランフロント大阪ナレッジキャピタルイベントラボに行ってきました。

ルーヴル美術館を舞台・題材にしたオリジナル漫画をつくるプロジェクトを紹介する展覧会です。
16名の漫画家の原画やスケッチなどを見ることができました。

ルーヴル美術館が依頼しただけあって、一枚一枚がアート、
いや一コマ一コマがアートだなあと感嘆しました。原画はやはりスゴイ。
出品数も多くて見応えがある展覧会でした。

日本の漫画家も参加されているのですが、『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦氏の作品、
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が目立つ展示だったと思います。

そのなかの一番の決めポーズが、ルーヴルに所蔵されている、ある彫像作品を模していて印象的でした。
その場面のグッズがあれば買いたかったのですが、荒木氏のグッズはまったくありませんでした。残念。

撮影スポットも設けてありました。こちらは漫画のコマの一部に入ることができるパネルです。^^

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こちらは、入ってすぐのところ。サモトラケのニケのレプリカの周りに、漫画が飛んでいます。


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ミュージアムグッズも充実していました。
漫画はもともと印刷を想定して描かれているからか、グッズと相性がいいと思います。
どれもこれも欲しくなって困りましたが、ぐっと我慢してクリアファイルを3冊と図録にとどめました。

以下、1月22日追記。

◆追記1)

今回の展示作品で、本ブログのタイトルと関連するものを挙げておきます。

エンキ・ビラル『ルーヴルの亡霊たち』(日本語版 大西愛子訳 小学館集英社プロダクション発行 2014)
作者は1951年、旧ユーゴスラヴィア ベオグラード生まれ。
少年時代にパリに移住したということなので、ほぼパリ育ちですが、
ほかの作品とはかなり違う雰囲気を持っていて、彼のルーツが影響を与えているのかなと思いました。

展示作品も、コマ割りのない一枚ものの絵画に散文詩のような文章が付されているというスタイルです。
漫画というジャンルに入るのかなと思わされる独特な、不思議な作品でした。

◆追記2)

このルーヴルを漫画で表現するプロジェクトの作品群は、まったく架空のお話がほとんどなのですが、
かなり綿密に現地取材をして描かれています。

そのなかで、ルーヴル美術館に来ている人たちを描いたシーンもたくさんあって面白かったです。

ベンチに座って本を読んだり、スマホをいじったりしている人はしょっちゅう来ているのかな。
作品の前に座り込んで、先生か学芸員に説明を聞く生徒たち。いいなあ、そんな美術の授業。
実際、ベルギーでもそういう場面に出くわしたことがあります。

そして、お客さんが館内で写真を撮っている様子を描いているシーンが結構ありました。

欧州の美術館は、撮影OKのところが多いように思います。
昨年3月にフランクフルトでいくつか美術展を回ったときには、
「この企画展示のなかはダメ」と言われたものもありましたが、別の館の企画展示は大丈夫でした。
著作権その他の関係でしょうか。

最近、日本の展覧会も、ここは撮影OKとか、SNSなどでの公開もOKというのが増えてきました。
昨年行った展覧会では、森村泰昌さんの企画展は撮影全面OK、どんどん拡散してね、でした。

撮影に夢中になって、ほかの人の鑑賞の邪魔になってはいけませんが、
美術って、その作品だけでなく、展示している空間も含めて味わうものだと思いますし、
さらに言えば、同じ空間に足を運んでいても、どの作品に注目したか、
また、どんな角度や距離、切り取り方でその空間を残そうとしたかというのは人それぞれなので、
他の人が撮った展示の写真は、その人の見方が表れて面白いと思うのです。
だからもっと撮影可にしてほしいな。







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by chekosan | 2017-01-21 23:11 | 美術 | Trackback | Comments(0)
流通科学大学の1年生ゼミの授業が終わりました。
補講は残っていますが個別指導にするので、クラス全体の一斉授業は今日で終わり。

本務校の初年次教育は一風変わっていまして、前期はべったりクラス単位で活動します。
後期は普通に週1回の別の科目になるのですが、実質的に1年間のゼミという雰囲気です。

合宿に行ったり(私は今年度はインフルエンザで休んでしまいましたが…)
フィールドワークで大阪に行ったり、ポスター発表をしたり、学園祭展示をしたり。

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11月頃からは完全にゼミ独自の活動をするのですが、
私のクラスはレポートを書くために資料を探す、調べる、書くことを反復しました。
その一環で、昨年度トライして奨励賞をもらった新聞協会のコンテストにも応募しました。
週ごとに、図書館で資料を探すときの手順や勘が養われていくのを確認できたのは収穫でした。

とはいえ、学生からすると、まったく遊びの要素がなく、
(おそらく他のクラスより)きつい課題を次々出し続ける、
地味で面白みのないゼミと思われているだろうなあと思っていたのですが、
クールに構えているように見えていた学生が、
「クラス授業好きだったので今日で終わるのがさみしいです」
と書いてくれたのは嬉しい驚きでした。

文句も言わず、よくがんばってくれました。
本当に真面目で手のかからない、授業のしやすいクラスでした。
みんな、このあともぐんぐん力を伸ばしていってほしいなあ!
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by chekosan | 2017-01-20 14:06 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)
関西大学法学部の外国書研究の秋学期授業が終わりました。

今期は、オリンピックと持続可能性、クールジャパン、
日本の果物市場、動物福祉とエシカル消費などの英文記事を読みました。

この種の授業では、英文読解するだけでなく、
記事に関連する事項を各自で調べてくる小レポートを課しているのですが、
今期はその発表を、小グループに分かれてお互いに披露し合った後に、
代表者がグループ内の話題をクラス全体に簡潔に紹介する形にしてみました。

先生が介在しないと緊張しないのか、和やかにていねいに発表できる模様。
聴いている学生からも、へええ~~!といったような声も出てきて、なかなか楽しそう。

こうすると全員が全員の発表を聞くことはできないのですが、
小グループの組み合わせはその都度、変えるようにしたので、
全員が全員と小さな輪で言葉を交わせる機会も作れました。
このやり方の方が学生同士が打ち解けられて良いかなと思いました。

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関大は真面目で穏やかな学生ばかりなので、私の癒しタイムになっています。
そのせいか、雰囲気的には年々ゆるゆるな先生になっているような気がします。

でも、一コマで読み進める英文の量は変わっていません。
毎回ランダムに訳を当てるのも同じですし、訳す量も一定にしていません。
次にどこが当たるか予測しづらくしているので、私語や居眠りは皆無です。
緊張感と節度をもって授業に臨んでくれているようです。

毎回やりとりしている受講カードも今日でラストでしたが、
接しやすくて話が面白い、楽しかったですと書いてくれている学生がいました。
良かった! ありがとう。
来年度も楽しくためになる授業にしたいと思います。^^
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by chekosan | 2017-01-19 15:46 | 大学教育 | Trackback | Comments(0)