中・東欧、ロシアのこと&大学教育のことを発信します


by chekosan

カテゴリ:読書記録( 144 )

誕生日~香港研修引率~風邪~授業開始で、充実していたけど、あっという間だったようなひと月。

あいかわらず、怖い系暗い系が並ぶ読書記録。特に最後のホロコースト回想録なんて、夜に読んでしまって怖くて眠れなくなった。でも、貴重な証言がたくさん綴られ、さまざまなことを深く考えさせられた本だった。今月のMVP。残酷なシーン満載なので、おすすめはしにくいけど。


9月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2951
ナイス数:296

怖い絵のひみつ。 「怖い絵」スペシャルブック怖い絵のひみつ。 「怖い絵」スペシャルブック感想
大人気の美術展、「怖い絵」展の紹介本。中野京子氏のベストセラー『怖い絵』シリーズで紹介されている名画を含む、さまざまな「怖い」絵を集めた企画展。キャッチコピーは『その闇を知ったとき、名画は違う顔を見せる。』。本書は、同展の主な作品の解説や展覧会にまつわる秘話、中野氏と宮部みゆき氏の対談など。この美術展、兵庫会場に行ったがたいへんな人で、解説板を読むのもひと苦労。先に本書で予習しておいて正解だった。表紙やチラシにも使われている絵は確かに良かった。大きくて、緻密で、肌やドレスの質感がとても美しい。
読了日:09月02日 著者:中野 京子


怖い絵 (角川文庫)怖い絵 (角川文庫)感想
悪魔や人殺し、戦争といった「怖さ」だけではない。現代では考えられないような残酷な風習や習慣、人の心の闇やよこしまな気持ちを露わにしている「怖い」絵もある。「とにかく絵を見て何かを感じてみましょう」という日本の美術教育に中野氏は疑問を呈する。西洋の絵画には神話や宗教、時代の背景を知らないと寓意がわからないモチーフ、題材がたくさん出てくる。その意味を知ることで、絵は俄然、面白くなる。月イチ書評で取り上げました。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=201166
読了日:09月03日 著者:中野 京子


約束のネバーランド 5 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 5 (ジャンプコミックス)感想
いよいよ脱出。もともと現実離れした話ではあるが、ますます超人になっていく子どもたち、異世界みたいな外の世界。ハウスにいる頃の方が面白かったな。。。
読了日:09月08日 著者:出水 ぽすか




復讐専用ダイヤル―赤川次郎ショートショートシリーズ (赤川次郎ショートショートシリーズ 1)復讐専用ダイヤル―赤川次郎ショートショートシリーズ (赤川次郎ショートショートシリーズ 1)感想
図書館に行ったついでに小5息子に適当に何冊か見繕った一冊。自分が一気読みしてしまった。赤川さん、久しぶり。何十年ぶりかな。一時期ずいぶん読んだなぁ。相変わらず読みやすくて面白い。こちらは短編集。携帯電話がない時代の話もあるのでだいぶ昔の作品なのだが、全然古びない。ちょっとブラックでちょっと人情味があって。また時々気分転換に赤川さんの本、手に取ってみよう。
読了日:09月10日 著者:赤川 次郎


とりつくしま (ちくま文庫)とりつくしま (ちくま文庫)感想
心残りのある死者が一つだけ何かモノに取り憑けるというお話。学生がすごく感動するんですと勧めてくれた。ピュアだなぁ。私なら、、子らのベストオブぬいぐるみなら捨てられずにそばに居られるかなとか思ったけど、やっぱりいいや。家族が嘆きかなしむ様子を見るのは辛いし、落ち着いてきた頃に聞きたくないこと見たくないことを知ってしまうのもヤダし、自分の存在が忘れられていくのを見るのも嫌だな。しばらくしっかり悲嘆にくれてもらったら、あとは私のことは忘れていいから明るく生きていってほしいなぁ!
読了日:09月11日 著者:東 直子


怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)感想
怖い絵シリーズ2作目。絵が描かれた当時の常識や風習、考え方、流行りがわかると、面白く感じなかった絵の面白みがわかってくる。それでも絶賛されるほどの名画なのかよくわからないものもあるが、それは文庫という小さなサイズに押し込まれているからかもしれない。ところでルーベンスの時代ならアタシも三女神の争いに仲間入りできたんじゃないかしら。生まれる時代間違ったわ〜(´∀`)
読了日:09月11日 著者:中野 京子


あのころはフリードリヒがいた (岩波少年文庫 (520))あのころはフリードリヒがいた (岩波少年文庫 (520))感想
子どもの頃から気になっていた本をようやく読んだ。ドイツ人少年のぼく一家は、同じアパートに住むユダヤ人のフリードリヒ一家と親しくつきあう。少年の父は20世紀にまさか国家が虐殺を指揮することはないだろうと脱出を拒む。いかにも悪どい家主、一家を助けようとしながらも決定的なところでは及び腰なぼくの一家、ノリでポグロムに参加してしまうぼく。普通の人々がユダヤの人々を追い詰めていく様子が淡々とリアルに描かれる。三部作のようなので続きもまた読みたい。
読了日:09月12日 著者:ハンス・ペーター・リヒター


夜の記憶:日本人が聴いたホロコースト生還者の証言夜の記憶:日本人が聴いたホロコースト生還者の証言感想
著者は生命倫理の研究者。ホロコーストの現場や生存者を直接訪ねた記録だが、肝心のインタビューが大幅に短縮されている人もあるよう。インタビュー相手が既に回想録を出しているような人ばかりだからか? 挨拶部分や「話を聞いてのまとめ」的コーナーを排して、できる限り生の証言を採録して欲しかった。全体的に情緒的で思い込みや想像に基づく記述が多いので留意する必要がある。ところで、第2世代、第3世代へのホロコーストの影響については別の機会にという記述が何度か出てくるが、研究成果はもう出されないのだろうか。
読了日:09月14日 著者:沢田 愛子


おわらない音楽 私の履歴書おわらない音楽 私の履歴書感想
日経新聞「私の履歴書」に加筆修正したもの。疾風怒濤な小澤氏のこれまでをざっと追える本。すごい密度、すごい交友関係。恩師への尊敬の念と、自らも次の世代を育てようと教育活動に力を入れているところに感動。おかげで、我が息子も、小澤征爾音楽塾の青少年無料招待リハ公開で、小澤征爾指揮カルメンをかぶりつきで観ることができ、良かった良かったと大興奮して帰ってきた。初めてのオペラがそれだったおかげで、すっかりオペラ好きになった模様。一流は違うと思った次第。私も小澤氏の公演、聴きに行きたいなあ。
読了日:09月17日 著者:小澤 征爾


日本に来たユダヤ難民: ヒトラーの魔手を逃れて 約束の地への長い旅日本に来たユダヤ難民: ヒトラーの魔手を逃れて 約束の地への長い旅感想
著者はイスラエルの建国に携わり宗教大臣を務めた人物。ポーランドからのユダヤ難民の救出に奔走した回想録。団体名や派閥名、宗教上の用語が頻発してわかりづらい。一覧と注釈が欲しかった。著者自身、杉原千畝の発給した通過ビザを持って日本に来た難民ではあるが、その話は一部である。杉原については深い敬意と謝意を持って記してあるが分量は多くない。なお最近インターネット上でユダヤ人の恩人として拡散されている人物についてはかなり厳しく否定している。
読了日:09月19日 著者:ゾラフ バルハフティク


日本人に救われたユダヤ人の手記日本人に救われたユダヤ人の手記感想
リトアニアで生まれ育ったユダヤ人少年のホロコースト回想録。杉原関連本には、杉原との交流部分ばかりが引用されるが、本書はそれ以外の体験の方が断然面白い。面白いという表現はそぐわないかもしれないが…本書で語られているユダヤ人に対する迫害、殺害、略奪の様子は生々しく残酷で非常にショッキングである。それでもカウナスではユダヤ人同士の結束が固くコミュニティの信頼関係が崩れなかった。詳細は、この夏、かつてのゲットー跡を訪れた記録と併せてブログに。http://chekosan.exblog.jp/27140033/ 読了日:09月22日 著者:ソリー ガノール





読書メーター

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by chekosan | 2017-10-01 14:02 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
入手が遅れて後回しになっていた『日本人に救われたユダヤ人の手記』を読んだ。リトアニアで生まれ育ったユダヤ人少年が、ホロコーストを生き抜いた回想録である。

ソリー少年の一家は日本領事代理だった杉原千畝と交流があったため、杉原関連本には必ずといっていいほど引用される本である。というと、杉原ビザで欧州を脱出した話かと思えるが、そうではない。ソリーの一家は、杉原の忠告を受けながらリトアニア脱出になかなか踏み切れなかったために、とんでもなく過酷な体験をしてしまう。ソリーと父、姉、叔母はなんとか終戦まで生き延びるのだが、ほとんどの親類縁者友人知人は亡くなってしまうのである。

ソリーと父は、敗北が避けられなくなったナチドイツの命令で、ゲットーからダッハウ収容所へ連行され、さらに収容所から徒歩で移動させられる。この「死の行進」の途中で、日系アメリカ人部隊に救出される。

というように、ソリー少年に救いの手を差し伸べた人々のなかに杉原や日系2世の米兵がいたということで、邦題は「日本人に救われた」となっているわけである。

杉原関連本には、杉原との交流部分や日系人が救出した部分のみがクローズアップされて引用されるのだが、本書はそれ以外の体験の方が断然、面白い。面白いという表現はそぐわないかもしれないが…

リトアニアにはユダヤ人社会が根付いていて、文化的、経済的に豊かなコミュニティを形成していた。ソリーの一家もそうである。事業で成功し、カウナス中心地の広いアパートで、宗教的、文化的に満たされた生活を送っていた。

ところが、ソ連の侵攻、ナチスドイツの侵攻に伴って、リトアニア人のユダヤ人への憎悪が爆発する。ヨーロッパユダヤ人を死に至らしめたのはナチス親衛隊だけではない。むしろ実行部隊はドイツが占領した地域の地元住民や、ウクライナなどから連れてこられた兵士たちであった。本書で語られているユダヤ人に対する迫害、殺害、略奪の様子は生々しく残酷で非常にショッキングである。

それでも、ソリー少年たちのいたカウナスではユダヤ人同士の結束が固く、ゲットーに閉じ込められたのちも、ユダヤ人評議会やユダヤ警察とコミュニティとの信頼関係が最後まで崩れなかった。食べるものにも事欠く状態であっても、カウナス・ゲットーでは、職業学校や文化団体、オーケストラまで活動していた。カウナス・ゲットーの生み出す物資は質も高く、生産性が高かったため、ドイツ占領下のゲットーのなかで一番長く存続できたという。

カウナスのユダヤ警察は住民側に立っており、地下抵抗組織を支援してさえいた。最後にはそれがナチスにばれて警察官たちも虐殺されてしまう。が、そうした結束の固さ、人間関係が保たれていたことは、ゲットー閉鎖後、収容所に移送されたのちもプラスの効果をもたらしたようである。

にしても、酷い。実に恐ろしい日々である。よくソリー少年や父が生き残れたものだ。まさに危機一髪を何度も何度も脱している。機転を利かせて、技能を生かして、コネや伝手を辿って、なけなしの財産をはたいて、身を隠して、、、目の前で他の人たちが殺されたり、連行されたりすることも度々ありながら、ソリーたちがなんとか生き延びたのは、精神力と運と家族や友人たちとの結束が大きいように思う。


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なお、カウナス・ゲットーも他のゲットー同様、ドイツの敗退が色濃くなって解体、焼き打ちされてしまう。ゲットーに生き残っていた人々はバルト諸国やドイツなどの強制収容所に連れて行かれてしまう。そのため現在のカウナスにはゲットーの痕跡はない。

戦後は木造住宅が建てられ、住宅地になっている。夏にカウナスに行ったとき、5万人が殺された現場である「第9要塞」(別途投稿予定)に行く途中、そうとは知らずにその地区の大通りをバスで通って、強烈に惹かれるものがあった。第9要塞で買った写真集を見たところ、まさにそのあたりがかつてのゲットーであったとわかり、後日あらためて歩いてみた。

第9要塞の受付で購入したパンフや磁石、そしてカウナス・ゲットーの今を撮った写真集。

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今、かつてのゲットーだった地区には、記念碑が立っているくらいである。


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2002年にカウナスを訪れた澤田愛子氏は、『夜の記憶』(創元社 2005)のなかで、カウナスにおけるホロコーストの記憶の留め方について批判的に記述されている。そのときは第9要塞を訪れる人も他にはおらず、高額の撮影料をとられたという。旧ユダヤ人墓地も荒れており、ゲットーの病院があったところで撮影をしていると、通行人の男性が「何かを口走って行った」という。それが何という言葉であったかは通訳者に確認しなかったというが、澤田氏の前後の文脈から、あまり良くない空気を感じ取ったのだろう。

私がこの夏(2017年)に訪れたカウナスは、そのような雰囲気はまったくなかった。第9要塞は賑わってはいないが見学者が何組もいたし、安価な入場料で、わかりやすくていねいな展示を見ることができた。

ゲットーがあったVilijanpole地区は、たしかに高級感のある中心部の通りと比較すれば取り残された地区という感じはしたが、高層ビルが建設されていたり、いまどきなスーパーが営業していたりと再開発の最中という感じであった。さらには、この地区で地図を見ていたら「何かお探しですか、お手伝いしましょうか」と英語で訊いてくれる人があったり、「日本人か? 日本はいいねえ」とわざわざ自転車を停めてニコニコと声をかけてくれる夫婦に出会ったりもして、むしろ友好的、歓迎されている雰囲気を感じることができた。

リトアニアはEU加盟(2004年)に向けて、過去の歴史の再評価に取り組んだ。今もそれは続いている。自国の「負の歴史」に向き合って、さまざまな整備を施し、外国から多くの人を受け入れるようになってきたことの表れかもしれない。

いずれにせよカウナスにおけるポグロムとホロコーストの歴史については、もう少し調べてみたい。見損ねているところもまだまだあるので、もう一度行きたいと思っている。


つづく


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by chekosan | 2017-09-24 12:28 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
2017年8月は、1日から11日までリトアニア調査旅行。リトアニア良かった。帰ってきて、資料をたくさんひも解いて、見てきた記系論文を書いて一応提出。そんなひと月。ということで、8月の読了本もリトアニアと旅が中心。9月も派生本を読んでいく。


8月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2105
ナイス数:201

鴎外の恋 舞姫エリスの真実鴎外の恋 舞姫エリスの真実感想
昨年ベルリンで鴎外記念館近くに泊まっていながら記念館には行かなかった。読んでいたら絶対に行ったな。いやベルリンに行ったからこそ、この本に興味を抱けたのかも。次の機会にはぜひ行ってみよう。本書は、森鴎外の『舞姫』のヒロイン、エリスのモデルを探すドキュメンタリー。著者はベルリン在住で、ドイツ語が堪能。粘り強い調査でモデルと思われる女性を突き止める。調査のきっかけから細かい過程、著者の迷いまで、つぶさに書きとめた読み物は、研究者の書くものよりもドラマチックで面白い。若干、感情移入が強すぎるきらいはあるが。
読了日:08月04日 著者:六草 いちか


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影感想
森鴎外の「舞姫」のヒロイン、エリスのモデルと思われる女性を追うドキュメンタリー第2作。著者は、公文書や教会の文書をしらみつぶしに探し、モデルと思われる女性の妹の子孫を突き止め、女性の中年期の写真を手に入れる。前作も本作も、著者の探索を時系列で記述する形のため臨場感がある。研究者であればカットするような、調査にかかった時間や行き詰まり、対応した文書館の担当者の様子まで書かれており、調査の苦労や手法がわかるところも面白い。ただ、推測や感情に基づく記述や情緒的な表現が多い点には注意が必要。
読了日:08月17日 著者:六草 いちか


ぼくには数字が風景に見えるぼくには数字が風景に見える感想
リトアニアに関する本を洗い出していて浮上。著者はサヴァン症候群でアスペルガー症候群。映画「レインマン」のように数字に強く、記憶力に秀でている。数字や言葉は色や感覚を伴って現れるという。驚きの連続。しかしコミュニケーション能力には難がある。本書でも記述の量や濃度にムラがあり、そこに著者の特性が表れている。で、なぜリトアニアが関係するかというと、著者が1997年頃、英語教師としてイギリスから赴任したから。違いがあって当たり前という状況に身を置くことで著者は大きく変化し、自信をつける。私にはこの章が面白かった。
読了日:08月19日 著者:ダニエル・タメット


旅行者の朝食 (文春文庫)旅行者の朝食 (文春文庫)感想  → 関西ウーマン連載「信子先生のおすすめの一冊」で取り上げました。
チェコのコイ料理をSNSで話題にしたところ、読書友達が本書にも記述があると教えてくれた。その部分だけ確認して積読になっていたので、リトアニア旅行のお供にして寝る前にちびちびと読んだ。米原さんが求め続けたお菓子ハルヴァの話を読んだ翌日だったか、リトアニアの小さな村のスーパーでそれを発見。果たしてそのお味は、、、月イチ連載の書評に書きました。https://www.kansai-woman.net/Review_s.php?id=201150
読了日:08月19日 著者:米原 万里


バルト三国歴史紀行〈3〉リトアニアバルト三国歴史紀行〈3〉リトアニア感想
著者はソ連・東欧に駐在していた元ビジネスマン。バルト3国の旅の記録と歴史紹介シリーズの3巻目のためか、いつのどういう旅なのかがよくわからなかった。発行は2007年だが奥付によれば1998年から地方紙で連載されていたようなので、旅自体はそのあたりなのか? 今年(2017年夏)行って見てきたリトアニアとはずいぶん様子が違い、この間の変貌ぶりを感じられた。構成や流れやバランスがややこなれていない気はするが、これだけリトアニアをクローズアップした本はそうはない。細かく出典が示されていればなお良かった。
読了日:08月21日 著者:原 翔


ホロコースト前夜の脱出―杉原千畝のビザホロコースト前夜の脱出―杉原千畝のビザ感想
著者は小中学校の教師を勤め上げる直前に新聞で杉原千畝に関するコラムを読み、強い関心を抱く。退職後、杉原夫人や、杉原の発給したビザで欧州を脱出したユダヤ人の1人でのちにイスラエルの宗教大臣を務めたバルハフティク氏との面会を実現する。本書は夫人やバルハフティク氏の著作に多くを拠っており、独自の調査研究の成果は特にないようだが、当時の情勢や、杉原ビザ発給前後の状況を満遍なくダイジェストで小説風に読むことができる。
読了日:08月24日 著者:下山 二郎


伝記世界を変えた人々 (6) ワレンバーグ−ナチスの大虐殺から10万人のユダヤ人を救った、スウェーデンの外交官伝記世界を変えた人々 (6) ワレンバーグ−ナチスの大虐殺から10万人のユダヤ人を救った、スウェーデンの外交官感想
1944年、中立国スウェーデンの外交官としてハンガリーに赴任し、10万人のユダヤ人を救出した人物の伝記。ワレンバーグは名家の出身で、アメリカに留学し、数か国語を操る青年だったが、職業外交官ではなかった。ようやくユダヤ人救出に動きだしたアメリカの戦時難民委員会の活動を欧州で展開するための要員であった。だからこそ思いつく大胆な作戦で多くの人々を救う。ところがソ連によるハンガリーの解放直後、今後の交渉のためソ連軍司令部に赴いたまま失踪する。いまもって失踪後の足取りがはっきりしないということに衝撃を受ける。
読了日:08月25日 著者:M.ニコルソン,D.ウィナー


旅のラゴス (新潮文庫)旅のラゴス (新潮文庫)感想
人間社会の発展をやり直すとしたら系SFファンタジー。主人公は、彼らが生きる星に宇宙船でたどり着いた先祖が残した書物を求めて旅をする。書物から高度な文明の発展史を吸収するが、自分たちの世界の科学や社会的制度の自然な発展を飛び越すような知識や技術をむやみに与えることはしない理知の人。ラゴスという名はロゴスからか。そこは面白いが、出自が良く、行く先々で尊敬され、「世話をする」妻たちが現れ、子は妻たちに丸投げで故郷に戻り、すべてを得た老年に思い出の人を追って旅に出るってのは、いかにも「男のロマン」な冒険譚。
読了日:08月25日 著者:筒井 康隆

読書メーター

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by chekosan | 2017-09-01 11:11 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
授業が佳境で、前半ほとんど読めませんでしたが、亡命ロシア料理やローマ法王に米など、面白い本に出会えました。ホロコースト関係も良かったです。

7月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2011
ナイス数:191

亡命ロシア料理亡命ロシア料理感想
これぞウィットとユーモア。ソ連からアメリカに亡命した男性二人組によるロシア料理への愛溢れるエッセイ。亡命してきたとはいえ、手をかけて生み出される故郷の味は恋しいもの。ファストフードな「南国」アメリカでそれを再現する難しさを、ちょびっと皮肉を効かせて綴る。各章のタイトルが文学作品のパロディだったり、各国の料理や国民気質を程よくイジったりと、知的な刺激に満ちている。笑える名言に付箋が乱立した。多分何度もひもとくな! 壺と木のおたまとサワークリームとウォッカを揃えて、ロシア料理を作りたくなる一冊。おすすめ!
読了日:07月07日 著者:ピョートル ワイリ,アレクサンドル ゲニス




読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ感想
作家の高橋源一郎氏のゼミが、岩波新書の著者を招いて特別講座を受けたものを岩波新書にしたもの。哲学の鷲田清一、憲法の長谷部恭男、詩人の伊藤比呂美という贅沢さ。ゲスト講義の部分は対談の収録なので、臨場感があり、内容も興味深い。ページの関係か、どうやらかなり割愛しているらしいが、他のコーナーをなくして、ゲストの話をできるかぎり載せてほしかった。
読了日:07月18日 著者:高橋源一郎

不便益という発想~ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも 行き詰まりを感じているなら、 不便をとり入れてみてはどうですか?(しごとのわ)不便益という発想~ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも 行き詰まりを感じているなら、 不便をとり入れてみてはどうですか?(しごとのわ)感想
なんでも自動、機械化、人任せにしていると、危険を察する感覚や意識が薄れたり、自分ならではの使い方ができなくなったり、身体能力が低下したりする。あえて一手間、一思考すること(不便)がかえって安全性や独創性や能力開発(益)に繋がることがあるという発想。事例としては、オートロックではなく鍵を差してひねって開閉すること、自分で組む旅行、リハビリなど。我が家もあえて今どきコレ?みたいな道具で家事をしたりしている。時間と手間をかけてでも得たい安心感、安全性、感覚は確かにある。
読了日:07月21日 著者:川上浩司

いのちの証言: ナチスの時代を生き延びたユダヤ人と日本人いのちの証言: ナチスの時代を生き延びたユダヤ人と日本人感想
著者は森鴎外の舞姫のモデルを見つけ出したベルリン在住の作家。本作では第二次大戦中、ベルリンの日本大使館がユダヤ人女性を雇い、匿っていたという話を聞き、真相を調査するという内容。前半は資料調査でわかった日本人によるユダヤ人保護の他の事例、後半はベルリンで生き残った数少ないユダヤ人生存者の体験談の聞き取り。それらも興味深いが、ベルリンにいくつもある負の歴史の記念碑や、小学校での歴史教育でユダヤ人迫害について調査させているという話がたいへん興味深い。歴史を伝えようとする不断の取り組みは大いに参考にしたい。
読了日:07月24日 著者:六草 いちか

素描・杉原千畝素描・杉原千畝感想
第二次大戦中に赴任先のリトアニアで多数のユダヤ人に通過ビザを発給して欧州からの脱出を助けた外交官・杉原千畝氏ゆかりの場所や人を精力的に訪ね、その際に得た関係者の証言や書簡などから千畝氏の生涯や人となりを描き出そうとする著作。著者の千畝氏への強い思い入れや、こうあってほしいという千畝像が色濃く反映されている。
読了日:07月27日 著者:小谷野裕子

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (講談社+α新書)ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (講談社+α新書)感想
いや面白かった。著者は構成作家をしていたが、実家の寺を継ぐため帰郷し、石川県羽咋市役所の職員になる。情報収集、情報発信、すばやい行動で、過疎集落を限界集落でなくしたり、農産物をブランド化したりと、少ない財源で次々に周囲が驚くアイディアを実行して、市への注目度を上げることに成功する。日本人は近い存在ほど過小評価するから、メディアに情報を流して、外部から注目、評価してもらうという戦略は参考になる。なにより「評論家」にならずに実行すること。何もしないことほど悪い策はない。肝に銘じたい。
読了日:07月28日 著者:高野 誠鮮

「ホロコーストの記憶」を歩く 過去をみつめ未来へ向かう旅ガイド「ホロコーストの記憶」を歩く 過去をみつめ未来へ向かう旅ガイド感想
ベルリン、アムステルダム、日本でホロコーストの記憶を残そうとする施設や取り組みについてまとめている。厚めのA5ノートくらいのコンパクトな本だが内容は濃い。地図、写真が豊富で、説明もわかりやすい。この本を持って各地をまわりたい。おすすめブックガイド、おすすめ映画リスト、HPリスト、ワークショップの案内も。児童生徒から一般まで勉強になる一冊。おすすめ。
読了日:07月31日 著者:石岡 史子,岡 裕人

読書メーター



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by chekosan | 2017-08-01 06:41 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
2017年6月は、戦争、ジェノサイド、リトアニア、杉原千畝月間でした。夏休みにリトアニアに行って、そうした歴史の残る場所を見てきます。そういうわけで、7月、8月も引き続きリトアニア&千畝月間となります。


6月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:4043
ナイス数:371

娘と話すアウシュヴィッツってなに?娘と話すアウシュヴィッツってなに?感想
著者はフランスの歴史学者。第二次大戦とジェノサイドの専門家。自身も多くの親類縁者をアウシュヴィッツやドイツ人による殺害で亡くしている。タイトル通り、娘の疑問に答える形で、ユダヤ人大量虐殺についてわかりやすくまとめてくれている。薄い本だが知りたかったことが網羅されている。本書をベースに授業をした。これで地図があれば言うことなしなのだが! でもおすすめ。
読了日:06月01日 著者:アネット ヴィヴィオルカ


君の膵臓をたべたい (双葉文庫)君の膵臓をたべたい (双葉文庫)感想
学生のおすすめの一冊。今年はこの作家が人気。といっても4、5名だが。スレた大人には先が見通せてしまい驚きや感動は薄いのだが、ピュアな若者が惹かれるのはわからなくはない。それよりも、本を読まない設定の主人公の女の子が尊敬する人に杉原千畝の名を挙げていたのに驚き。千畝氏が学校教育や社会教育でどう取り上げられているかというのがこの夏の私のテーマなので、この女の子がどういう形で千畝氏を知ったのかが気になる。英語の教科書に載ってると聞いたが。あるいは映画の影響か。とマニアックなところに引っかかってみる。

読了日:06月04日 著者:住野 よる


ユダヤ人虐殺の森―リトアニアの少女マーシャの証言 (ユーラシア文庫)ユダヤ人虐殺の森―リトアニアの少女マーシャの証言 (ユーラシア文庫)感想
リトアニアにおける大戦中のユダヤ虐殺についてまとめた本。リトアニアといえば、日本の外交官杉原千畝氏がユダヤ難民約6000人にビザを発給した場所であるが、実は現地の反ユダヤ主義は大変苛烈で、ほとんどのユダヤ人が亡くなったという。本書は辛うじて生き残ったユダヤ人少女の証言を基にしたリトアニアの作家によるドキュメンタリー作品をベースにしているようなのだが、どこからどこまでが引用なのか、どの程度著者のオリジナルな著述なのかが判然としないのが残念。
読了日:06月05日 著者:清水 陽子


バルトの光と風バルトの光と風感想
リトアニアの部分しか読んでいないが、忘れないよう記録。著者は機械関係の営業をされてきた方。旅慣れているらしく、宿や現地で出会う人たちとの交流の記述の割合が多い。なお、本書は1999年夏の旅の記録なので、いまでは交通事情や物価その他は、かなり変化していると思われる。
読了日:06月07日 著者:河村 務



六千人の命を救え!外交官・杉原千畝 (PHP心のノンフィクション)六千人の命を救え!外交官・杉原千畝 (PHP心のノンフィクション)感想
児童向け。著者は27歳の頃から千畝氏を尊敬してきたということで、氏の功績を熱く讃えている。千畝夫人・故杉原幸子さんからも直接話を聞いているとのこと。千畝氏の生い立ち、当時の世界情勢、外交官としての仕事、千畝氏のビザで救われた人たちのその後など、バランスよく、わかりやすく、きちんとまとめられていると思う。なお、外交史料館勤務という職務柄であろう、誰をも批判しない、追及しない記述になっている。
読了日:06月07日 著者:白石 仁章


杉原千畝 (小学館文庫)杉原千畝 (小学館文庫)感想
唐沢寿明主演の映画のノベライズ。あっという間に読める。ヒューマニスト杉原千畝の面よりも、諜報活動の達人としての面をやや強調している。それはそれで面白いといえば面白いのだが、どこまで史実に忠実で、どこがフィクションなのか。映画のお約束、謎めいた美女は実在の人物なのか? 千畝氏のお子さんが存命なだけにひっかかる。既に、加藤剛、反町隆史主演の映画やドラマがあるので、差別化をはかったのか。3作品ともDVDも買ってあるので比較してみる。
読了日:06月07日 著者:大石 直紀


超<集客力>革命  人気美術館が知っているお客の呼び方 (oneテーマ21)超<集客力>革命 人気美術館が知っているお客の呼び方 (oneテーマ21)感想
月イチ書評連載@関西ウーマンで取り上げました。 先月も展覧会を楽しんできた兵庫県立美術館の実践がたっぷり。世界のおすすめ美術館紹介も。兵庫県立に限らず、最近の美術館博物館は、ずいぶん気軽に楽しく学べる場になっています。学芸員に対する残念発言がありましたが、いやいや逆、学芸員や司書やアーキビストといった職の専門性をもっと尊重すべき。存分に腕をふるって活躍していただかねば。
読了日:06月10日 著者:蓑 豊


水澤心吾の杉原千畝物語水澤心吾の杉原千畝物語感想
杉原千畝月間。どんどん読んでいます。こちらは滋賀県立図書館の滋賀県資料コーナーにありました。というのも、著者の水澤さん、写真家の寿福滋さんともが滋賀県出身だからです。水澤さんは一人芝居で杉原千畝を演じておられ、寿福さんは長年、千畝に関わる写真を撮っておられます。そんなわけで、本書は水澤さんの舞台の写真がたくさん載っています。その写真がとてもいいです。前半はお芝居の筋、後半は水澤さんがこの一人芝居をされるに至った半生が綴られています。
読了日:06月10日 著者:水澤 心吾


杉原千畝―六千人の命を救った外交官 (小学館版 学習まんが人物館)杉原千畝―六千人の命を救った外交官 (小学館版 学習まんが人物館)感想
杉原千畝月間。いつ頃から青少年向けの本や教材に千畝氏が取り上げられ、どのように描かれているかを検証すべく分析中。いかにも現代のマンガチックな表現に、うわぁと思ったが、これがなかなかバランスよくまとまっていた。巻末に資料や解説も載っているし、このコマのこの絵は、あの史料に基づいているなとわかるものもあった(日本人がユダヤ難民にリンゴを配っている絵。神戸で実際にそういうことがあった)。子ども向け伝記マンガおそるべし。ということは、他のコマのちょっとした表現も、出所が確かな史料がありそう。また精査してみよう。
読了日:06月10日 著者:稲垣 収,あべ さより


日常を生きる教育論日常を生きる教育論感想
数頁のみ参照。通読はしていない。我が県立図書館の蔵書検索では、書名のみならず目次に挙がっている言葉も拾ってくれる。杉原千畝に関する本を片っ端からチェックしていて見つけた。本書は著者が折にふれ書いた短文を集めたもので、リトアニアのカウナスに千畝を記念する植樹が行われた際、千畝が早稲田出身であることから早稲田関係者も出席したという話が収録されていた。また、このところの私のもう1つの関心事、シュテファン・ツヴァイクに触れたエッセーも収録されていた。なんという偶然と思ったが、著者はドイツの専門家。なるほど。
読了日:06月10日 著者:渡辺 重範


旅でみつめた戦争と平和 (母と子でみる)旅でみつめた戦争と平和 (母と子でみる)感想
杉原千畝氏のことが載っているので手に取ったのだが、ほかの項目があまりに衝撃的で、思わず一気読みしてしまった。著者は元高校教諭。10年余り作家・早乙女勝元氏らと戦争の傷痕が残る場所を訪ね、関係者に話を聞いてこられた。冒頭のフランスのオラドゥール村は、ナチスが村民を虐殺し、焼き払ったが、そのときの状態で丸ごと保全されている。ぜひとも行きたい。イタリアのパルチザンのこと、中国、韓国における日本軍、ベトナム戦争でのアメリカ軍による蛮行、虐殺の痕などについても収録。現場と証言と記録を残し、伝えることの重要性を確認。
読了日:06月11日 著者:重田 敞弘


新版 六千人の命のビザ新版 六千人の命のビザ感想
杉原千畝夫人・幸子氏による回想録。リトアニアでのユダヤ難民へのビザ発行のエピソードは冒頭の五分の一ほど。残りは、リトアニア赴任前のこと、リトアニアを引き上げた直後のプラハでもユダヤ人にビザを発行していたこと、ルーマニアで終戦を迎え、その後一年四カ月もソ連各地の収容所を転々とする日々を過ごしたこと、帰国後、外務省から辞職を勧告され、職を転々としたこと、杉原ビザで救われた人々との再会などが語られる。全編を通じて穏やかな記述が続くのだが、退職勧告の無念さや憤りについては率直に語られているのが印象的である。
読了日:06月11日 著者:杉原 幸子


子どもたちのアウシュヴィッツ子どもたちのアウシュヴィッツ感想
著者はテレジン強制収容所の子どもたちが残した絵を紹介する活動を続けている。アウシュヴィッツはじめナチスドイツの収容所から生還した人々への聞き取りも続けている。テレジンはアウシュヴィッツなどへの中継地として使われたチェコの町。文化人や芸術家、老人、子どもが集められ、一時期は教育・文化活動なども行われたが、結局ほとんどの人は生還できなかった。しかし絵を描くことで希望をもち、生きる気力を保ち続けた子どもたちもいた。本書では、そうした人たちの体験を伝えている。林幸子『テレジンの子どもたちから』と併せておすすめ。
読了日:06月12日 著者:野村 路子


アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)感想
短編集。神戸に来たユダヤ難民の話が出てくるというので手に取った。夫曰く「学生やったら赤入れて直したくなるけどな」という独特な文体。講談調というか。戦中戦後、少年たちは空腹のあまり盗みを働き、栄養失調で死んでいく。通勤電車で読んで朝っぱらから気が滅入るリアルさ。帰宅後思わず「どんなに飢えても母や弟の分まで独り占めせんように」と上息子(飢え息子)に言っておく。養母を慕う少年の話「プアボーイ」が後を引く。この後、2人はどうなっちゃうの⁉︎ 「アメリカひじき」はオッサン思考(嗜好)で、ちょっとヤダ。

読了日:06月13日 著者:野坂 昭如


命のビザ、遥かなる旅路―杉原千畝を陰で支えた日本人たち (交通新聞社新書)命のビザ、遥かなる旅路―杉原千畝を陰で支えた日本人たち (交通新聞社新書)感想
戦乱のヨーロッパから逃れてきたユダヤ難民の渡航の世話をした人々の功績を明らかにしたいという熱い思いで、ゆかりの土地(敦賀、神戸)や生き延びたユダヤ人の人々を訪ね歩き、証言や資料を集めたドキュメンタリー。最後に登場する客船の料理人の方の話が具体的で心打たれた。なお、本書刊行時には神戸におけるユダヤ難民に関する証言や資料はほとんどなかったようだが、神戸市の呼びかけで市民から情報が寄せられ、2017年春に神戸市史の紀要にまとめられた。こちらによれば、神戸の人々は同情的に受け入れていたように見受けられる。
読了日:06月16日 著者:北出 明


N女の研究N女の研究感想
NPOで有給職員として働く女性たちの経歴や働きぶりやその後を追ったもの。著者言うところの「スペックの高い」(難関大学出身、大手企業での実務経験ありなど)女性たち、かつNPOの代表ではない人を選んでいるからか、短期間で離職する人が多い。離職に至った背景は異なるし、「次のステージ」に進むという人もいるが、日本のNPOが自活できるだけの職業とするには厳しいということの表れでもある。であるからこそ、「~女」という表現は(販促のための戦略だろうが)、「一過性」「趣味的に熱中している女性」を連想させないかと危惧する。
読了日:06月20日 著者:中村安希


杉原千畝: 情報に賭けた外交官 (新潮文庫)杉原千畝: 情報に賭けた外交官 (新潮文庫)感想
著者は長年、杉原千畝を研究。本書では、作家の手嶋龍一氏に勧められて、ユダヤ難民を救った人道主義者杉原の情報のプロとしての面を明らかにする。勤務先の外交史料館で発掘した一次史料を駆使した貴重な情報に満ちているが、研究書のスタイルを採った方が、そのオリジナリティと価値がより明確になったように思える。
読了日:06月30日 著者:白石 仁章


読書メーター

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by chekosan | 2017-07-01 21:31 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
同志社大学の「ロシア・東欧地域研究」では、各自好きなテーマを選んで小レポートや期末レポートを書いてもらっています。そうすると毎年必ず登場するのが、この小さな可愛らしい謎の生き物です。

クマ? タヌキ? サル? そのいずれでもありません。オレンジの箱の中で寝てしまって、ロシアにやってきた南の方の正体不明の動物です。

1966年に発表されたウスペンスキー作の児童文学『ワニのゲーナとおともだち』に登場するキャラクター、チェブラーシカです。

当時のソ連では、スターリン時代ほどではないものの、表現活動に厳しい制約がありました。そのなかで比較的、創作の自由の可能性があったのが児童向けの絵本やアニメーションなどでした。チェブラーシカも実は社会風刺や隠喩を含む物語です。

先日、このお話の具体的な作品分析を、学生さんが発表してくれました。わかりやすく興味深い内容で、あの可愛らしいアニメにそんな含意がと他の学生たちも感心していました。

写真は、2012年の滋賀県立近代美術館を皮切りに5カ所で開かれた展覧会「チェブラーシカとロシア・アニメーションの作家たち」の図録です。ウスペンスキーの原作に付けられた何パターンかの挿絵や、アニメ版チェブラーシカのキャラクターデザイン画などが載っています。結構、画家によってチェブラーシカの造形が違うのが面白いです。

この展覧会が開催されていたのは知っていましたが、仕事に忙殺されていた時期で、逃してしまいました。当時はあまり関心がなかったというのも正直なところ。行っておいたら良かったな!

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by chekosan | 2017-06-18 21:59 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
「火垂るの墓」を読みました。

有名な作品ですし、学生のおすすめの一冊にも挙がっていたのですが、特に意味はなく後回しになっていました。先日手に入れた『神戸の歴史』26号に、この作品中に神戸に逃れてきたユダヤ難民についての記述があると書いてあり、とうとう手に取りました。



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件のくだりはここ。

「最後までケーキを出していたのは三宮のユーハイム、半年前にこれで店閉まいだからと、デコレーションケーキをつくり、母が一つ買って来た、あすこの主人はユダヤ人で、ユダヤ人といえば昭和十五年頃、清太が算術なろうとった篠原の近くの赤屋敷に、ようけユダヤの難民が来て、みな若いのに髭を生やし、午後四時になると風呂屋へ行列つくって行く、夏やいうのに厚いオーバー着て、靴かて両方左のんをはいて、びっこひいとんのがおった、あれどないしてんやろ、やっぱり捕虜で工場へ入っとんやろか」

ユダヤ難民の人たちが夏なのに分厚いコートを着ている様子は当時の新聞にも出ています。ほとんど着の身着のままだったのでしょうね。

それにしても、野坂氏の文章って関西弁でしゃべっているそのままを書き起こしたようですね。あるいは講談のよう?
独特な文体ですが、私はすぐになじめました。


と、本筋とは違うところを確認したくて手に取った本ですが、作品全体も面白かったです。短編集ですが、ほかの作品も戦中戦後の生活の厳しさ、特に子どもたちの飢えや病や死がリアルに描かれていて、通勤電車で読んでいて、朝っぱらからかなり気が滅入りました。当時は、いや、いまもですが、女性と子どもだけになると、一気にただ生きるだけでも大変になります。母親は子を救おうと必死で働き、食べ物を分け与え、病気になって衰弱していく。子も次々に弱り、死んでしまう。そんなことがゴロゴロ起こっていたと思うと。。。

こんな混乱の状況に陥ったら、果たして我が家は生きのびることができるんだろうか。私と子らだけになったとしたら、私や息子にそんな甲斐性はあるだろうか。庭を開墾して食べ物をと思っても、苗は、種はどうするの? 燃料は? 縁があるんだかないんだかわからない人が居候にきたとして、果たして自分は手に入った貴重な食べ物を、その人たちにも分けてあげられるだろうか? などと考えてしまったのでした。

最近はやはり文学などを読んでも「親」の目線になっているなあと思います。自分の子はもちろん、子どもたちがまっとうな生活ができる世でなければと心底思えるようになりました。

野坂兄妹が実際に暮らし、「火垂るの墓」の舞台のモデルとなった場所や防空壕跡が郷土史家方々により特定されました。野坂氏は、つらくて行けないと正確な場所は伝えなかったため、神戸の空襲から72年にして判明したそうです。(朝日小学生新聞2017年6月5日)




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by chekosan | 2017-06-14 16:16 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
字はたくさん読んでいたし、いろいろ勉強はしていたのだけど、いろいろ残念な感じの5月。


5月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:814
ナイス数:175

約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックス)感想
子らが読め読め押し付けてきて読了。カズオ・イシグロ『私を離さないで』と山田悠介『スイッチを押すとき』を連想。世話係としか接触しない隔絶した小さな世界で育つ子どもたちの話。彼らが育てられている目的が明らかになって、そこから脱出しようとする。子どもたちがかわいらしく、昔のイギリスとかヨーロッパの孤児院風の建物、生活、図書室の感じも良いが、鬼が出てきた時点で残念感が… 新しくやってくる「シスター」にいろいろ語らせ過ぎなのも、ちょっと説明臭いかな~。でも続きが読みたくなる作品。
読了日:05月07日 著者:出水 ぽすか

約束のネバーランド 2 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 2 (ジャンプコミックス)感想
案外展開が速い。ちょこちょこ絵だけ出てきていた図書室が魅力的。この図書室で謎解き?が始まりそうで次巻が楽しみ。でも、若干、絵が雑になってきている気がする。これ以上、崩れなければいいけど。
読了日:05月07日 著者:出水 ぽすか



3万冊の本を救ったアリーヤさんの大作戦―図書館員の本当のお話3万冊の本を救ったアリーヤさんの大作戦―図書館員の本当のお話感想
2003年のイラク戦争(英米によるイラク攻撃)の際、英軍が突入したバスラ市街は大混乱に陥って、爆発、発砲、火災、盗難が頻発する。図書館が攻撃の標的になりそうだと見抜いて、司書と地元の人たちが、手作業で図書館の本を近くの民家に移す。図書館は大爆発して炎上してしまうが、彼らが運び出した本は3万冊にのぼったという。本を守った現地の人々の行動を讃えつつ、市民が日常生活を送っている市街地が攻撃され、多くの人々が犠牲となった事実もしっかり胸に刻みたい。
読了日:05月13日 著者:マーク・アラン スタマティー


弱いつながり 検索ワードを探す旅弱いつながり 検索ワードを探す旅感想
物事を相対化して見てみようと話す際の参考にできそうと再読したら、前回よりも、より実感を伴って読むことができた。本書や古市憲寿氏の本を読んでダークツーリズム決行を後押しされ、昨年久しぶりにヨーロッパに行き、あらためて現地に行く意義や効果を体感してきたからだろう。「観光客」として普段と違う場所に身を置くことで、新しい情報に出会うのではなく、「新しい欲望」に出会うこと。欲望と言っても物欲ではない。知りたいと思うこと、そしてそれによって別の視点を得ること。ということで、今年も現地に行くぞ。
読了日:05月18日 著者:東 浩紀


週刊奇跡の絶景 Miracle Planet 2017年30号 タリン・リガ・ビリニュスの旧市街 エストニア・ラトビア・リトアニア【雑誌】週刊奇跡の絶景 Miracle Planet 2017年30号 タリン・リガ・ビリニュスの旧市街 エストニア・ラトビア・リトアニア【雑誌】感想
この夏の私のテーマは「リトアニア・杉原千畝をたどる旅」。ということで、リトアニア本絶賛蒐集中。
読了日:05月27日 著者:




アドルフに告ぐ 1 (文春コミックス)アドルフに告ぐ 1 (文春コミックス)感想
神戸市史の紀要『神戸の歴史』で、明治から神戸にはユダヤ人が居住していたこと、大戦中は神戸のユダヤ人協会を頼って杉原ビザを持ったユダヤ難民が、敦賀→神戸と逃れてきたという事実を知った。そこに、この作品にも神戸のユダヤ人のことが書かれているというので初めて手に取った。てっきりドイツが舞台だと思っていたら。思いっきり神戸も舞台で驚いた。戦災や震災で当時の建物やまちなみはほぼないだろうが、痕跡を訪ねてみたくなっている。
読了日:05月28日 著者:手塚治虫

アドルフに告ぐ 2 (文春コミックス)アドルフに告ぐ 2 (文春コミックス)
読了日:05月28日 著者:
アドルフに告ぐ 3 (文春コミックス)アドルフに告ぐ 3 (文春コミックス)
読了日:05月28日 著者:
アドルフに告ぐ 4 (文春コミックス)アドルフに告ぐ 4 (文春コミックス)
読了日:05月28日 著者:
アドルフに告ぐ 5 (文春コミックス)アドルフに告ぐ 5 (文春コミックス)感想
全巻一気読みしたので途中の巻の感想は省略。いやなかなか面白かった。フィクションの部分も多いのだろうが、歴史的経緯や当時の神戸、大阪の雰囲気を知るのには良いのではないだろうか。最後の後日談の部分は辛い展開ではあるが、そう簡単にみんな幸せ、はい終わり、とはいかないのが手塚治虫。
読了日:05月28日 著者:手塚 治虫


読書メーター

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by chekosan | 2017-06-05 13:53 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)

昨年(2016年)、「第2次世界大戦中、外交官杉原千畝(ちうね)氏(1900~86年)が発給した「命のビザ」によってナチス・ドイツの迫害を逃れ、神戸にたどり着いたユダヤ人難民についての資料提供を神戸市が呼び掛けている」という報道を見ました。この春、その成果物が発行されました。『神戸の歴史』第26号です。

杉原千畝氏には前々から関心をもっていました。加藤剛主演の映画のテレビ放送を見て知ったのだったか。1990年代に岐阜・八百津町役場が開いた千畝展にも行きました(その後、八百津町には杉原千畝記念館も建てられていますが、こちらは未見)。滋賀で開催された、杉原氏に関する写真展にも行きました。下の写真は、2014年9月にあけぼのパーク多賀で開催された写真展です。


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杉原ビザで日本にたどり着いたユダヤ難民に関する記録は多くはなかったようですが、神戸市の呼びかけで市民から情報が寄せられました。『神戸の歴史』26号には、寄せられた情報や論稿、資料などが掲載されています。一般家庭で着物を着て記念撮影している写真などもあります。


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今年が私にはベストなタイミングに思えてきたので、この夏は、八百津町の記念館と、ユダヤ人がたどり着いた敦賀の「人道の港 敦賀ムゼウム」、そして千畝氏がビザを発行したリトアニアのカウナスの元日本総領事館の建物にある杉原千畝記念館を訪問することにしました。カウナスでは、杉原一家がリトアニアを離れる前に滞在したメトロポリスホテルに泊まります。



さて、『神戸の歴史』26号をざっとみたところ、手塚治虫『アドルフに告ぐ』に、当時神戸にユダヤ人が少なからず居住していた様子が描かれているという記述がありました。

ちょうど夫が実家から引き揚げてきた本の山の中に『アドルフに告ぐ』全巻がありました。めくってみたところ面白くて、そのまま一気に読んでしまいました。その様子を覗いていた小5息子も読み始め、親子で半日かけて読了してしまいました。


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史実を基にしたフィクションですが、面白いですね。本当にあったことのように思えて入り込んでしまいます。さすが手塚作品。そして、予想以上に神戸が舞台なのですね。てっきりドイツが舞台だと思っていました。

作品中、杉原千畝の名前こそ出てきませんが、ポーランドからリトアニアに逃れたユダヤ人たちをシベリア経由で日本に脱出させるという話が出てきます。この作品では、日本ではユダヤ人差別がなく、特に神戸ではコミュニティを形成し、土地になじんでいたように描かれています。

神戸に勤務するようになって3年目ですが、まだまだ神戸を知りません。戦災・震災で当時の様子を留めているところはそう多くないでしょうが、そのことも含め、「アドルフに告ぐ・神戸めぐり」もよいかもと思ったりもしています。








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by chekosan | 2017-06-04 10:50 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)
今月はツヴァイク月間でした☆ 先月の「関西ウーマン 信子先生のおすすめの一冊」に取り上げた、町山智浩さんの『映画と本の意外な関係!』で紹介されていた映画「グランド・ブダペスト・ホテル」の関連本と、映画にヒントをもたらしたというシュテファン・ツヴァイク『昨日の世界』にどっぷりはまりました。ツヴァイクについては、稿をあらためてたっぷり書きたいと思います。(^▽^)/


4月の読書メーター読んだ本の数:8  読んだページ数:2476 ナイス数:150


無意味の祝祭無意味の祝祭感想 良く言えば削ぎ落とされ洗練された、しかし、チェコ時代の作品に惹かれる読者としては物足りない作品。クンデラといえば、歴史や国家や社会と個人の人生の関わり方を考え抜いた哲学的考察、登場人物の内面をこれでもかというくらい分析するところ、実験的な入り組んだ構成へのこだわりが面白かったが、この作品では、そういう深さや悩み、実験的な性格は薄れている。この作品は、壮年期の迷いや悩み、苦しみから脱した老年期のクンデラが投影されていると思う。もはや生々しい葛藤の渦中ではない人の書く小粋さを楽しむ小品と感じた。読了日:04月01日 著者:ミラン クンデラ

ユリイカ 2014年6月号 特集=ウェス・アンダーソン―『グランド・ブダぺスト・ホテル』へようこそユリイカ 2014年6月号 特集=ウェス・アンダーソン―『グランド・ブダぺスト・ホテル』へようこそ  読了日:04月09日 著者:ウェス・アンダーソン,レイフ・ファインズ,野村訓市,蓮實重彦,三浦哲哉



ボタン穴から見た戦争――白ロシアの子供たちの証言 (岩波現代文庫)ボタン穴から見た戦争――白ロシアの子供たちの証言 (岩波現代文庫)感想 第二次大戦のドイツ軍侵攻時に2,3歳から14,5歳くらいだった101人の証言集。白ロシアの村々はドイツ軍に蹂躙され、想像を絶する目に遭う。村に残ったお年寄り、女性、子どもたちが、見境なく焼かれ、銃殺され、吊るされ、自ら掘らされた穴に落とされて埋められる。予想以上に恐ろしい、残忍な話ばかりが続くが、孤児や小さな子どもたちを周りの大人やソ連軍やパルチザンが救って育て、なんとか教育を授けようとする姿には救いや希望を感じた。数字だけでは伝わらない、一人ひとりの体験の重さが迫ってくる。読了日:04月09日 著者:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ

文化立国論: 日本のソフトパワーの底力 (ちくま新書)文化立国論: 日本のソフトパワーの底力 (ちくま新書)感想 大学の授業で、政治と文化、文化によるまちおこし、ソフトパワーとしての文化、サブカル外交といった話題をちょいちょい取り上げている。学生の関心が高く、食いつきが良い。かつて芸術系大学・学部で教えていたときは、実際に自治体の主催する催しに関わっている学生も多く、私の方が教えてもらうことが多いくらいだった。いまの本務校は留学生がとても多いのですが、日本のサブカルを通じて日本が好きになったという学生が多い。本全体としてはやや散漫な気もするが、授業ネタになる細かい事例や事実多数。備忘のためメモをブログにアップ。読了日:04月11日 著者:青柳 正規

未来食堂ができるまで未来食堂ができるまで感想 大学図書館の新刊コーナーでみつけて帰りの電車で一気に読了。ブログでの脱サラ食堂開業日記をまとめた本。企業を退職してから開業後一年ほどの生の感覚が伝わる。30代半ば大手企業のSE出身。だからこそのシステマティックさ。事業計画書からスタッフ用マニュアルまで公開するオープンソースな食堂運営。その手法や数々のアイディアが興味深い。ただし、どうやって実際にお店を一人で回しているのかという一番知りたいところはこの本だけではわからない。同店のまかないさんをして、実地で学ぶ人も増えている模様。読了日:04月12日 著者:小林 せかい

ウェス・アンダーソンの世界 グランド・ブダペスト・ホテルウェス・アンダーソンの世界 グランド・ブダペスト・ホテル感想 オーストリアの作家ツヴァイクの作品にインスパイアされた映画のメイキング本。もう新品は売っていないので中古で定価以上で買ったが、それだけの値打ちはあった。監督や主演俳優やスタッフへのインタビューその他たっぷり解説が読める。イラストや写真も豊富。オールカラー。ロケ地となったドイツの町ゲルリッツや、ホテルのモデルの1つであるカルロヴィ・ヴァリのグランドホテル・プップに近いうちに行きたい。ブログに詳しくメモした。読了日:04月16日 著者:マット・ゾラー・サイツ


昨日の世界〈1〉 (みすずライブラリー)昨日の世界〈1〉 (みすずライブラリー) 読了日:04月23日 著者:シュテファン ツヴァイク
昨日の世界〈2〉 (みすずライブラリー)昨日の世界〈2〉 (みすずライブラリー) 読了日:04月27日 著者:シュテファン ツヴァイク




『昨日の世界』は別途。


読書メーター

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by chekosan | 2017-05-01 17:18 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)