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by chekosan

リトアニア旅行2017 (2)小学生を連れて行く

昨年8月のベルリン、プラハと、今年のリトアニアには、下の息子(小学5年生、10歳)を連れて行きました。順番からいくと今回は兄(高校1年生)にしたかったのですが、予想外に夏休みの登校が多く、今回も弟に。


1)何を見るか、どこを回るか、何をさせるか

昨年はまだ9歳、体も小さく、歴史や英語の知識もぜんぜんありませんでした。一年経って、背は少しは伸びましたが、そう劇的に変化があるわけではありません。

しかも、あくまで目的は私の教育、研究のための素材探し、資料集め、現地確認です。秘密警察の拘置所跡だの強制収容所だの博物館だの、子どもには辛気臭いおどろおどろしいところが主たる見学先になります。

でも、普段から私の積んでいる本や、鑑賞している映画をちらちら見ているので、前回も今回も、「おっかあの仕事が優先やし!」と特に抵抗なく、どこにでもご機嫌でついてきました。

さすがに虐殺シーンなどが写真で出てきそうなコーナーでは、このあたりは見なくていいよ、見ない方がいいよと予告するなどの配慮はしています。

それにしても行き先があまりにも子どもらしくないかなとも思いますが、そもそも、子どもにとっては、自分のまちを離れれば、日本国内であっても驚きの連続、発見の連続です。

ベッドタウンの新興住宅地で生まれ育った息子は、空港に向かう特急列車の窓から見えた二戸イチならぬ4戸イチの住宅を見て「いま家がつながってたで!」とびっくりするくらいです。ましてやヨーロッパをや。何を見ても新鮮です。

とはいえ、大人でも相当興味がなければ鬱陶しいだけのマニアックなところばかり回りますから、ただついてこい、静かにしていろというのでは苦痛でしょう。

そこで、子どもにはデジカメを持たせて、どんどん写真を撮らせました。昨年は子の撮った写真は使いものになりませんでしたが、今年はずいぶん上手になっていました。

もちろん、資料として、きっちりぶれなく漏れなく撮りたいところでは、私がデジカメを使って撮影します。デジカメの方が撮れるスピード、質、枚数、バッテリーのもちが断然良いと思います。シャッター音もさせずに済むので、周囲にも迷惑がかかりません。

子ども自身が撮った写真には、私には見えていなかった街の様子が収められていることもあります。体が小さいということもあって、子どもの目の付けどころや見えているものは文字通り大人とは違うので、スレた大人の私にも新鮮な発見があります。これは小さな子どもを連れて行く利点です。子どもをダシにして、私一人では若干ためらわれる写真を撮ることもできます。

例えば、小5になっても遊具や公園は気になるようで、見つけると漏れなく吸い寄せられていました。それによって、私も、その街で子どもがどう暮らしているかという観察の視点が追加されました。

リトアニア第2の街カウナスには、次の写真のような遊び場が歩ける範囲にいくつもあり、子育てしやすそうな雰囲気がありました。

そういう街はやはりほかのところにも目と手が細かく行き届いています。緑や花やベンチや噴水やゴミ箱なども多く、よく掃除や手入れがされています。おかげで、ただ歩いているだけでも気持ちが良かったです。

これは目抜き通りの突き当り、大きな聖堂前の広場です。お揃いの反射ベストを着て遊びにきた子どもたち。就学前の幼児か?



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上の写真とは別のとき。学童くらいの子どもたちが引き上げていくところを見送る息子。


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アイス屋さんが、わたあめも売っていました。息子も欲しがりましたが、これは阻止。残すに決まっている(笑)


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2)もったいないくらいスケジュールはゆったりと

息子は普段から早寝早起きで、小学校が遠いので、重いリュックを担いで2キロや3キロ歩くのには慣れています。が、その分、夜は電池切れになります。

いろいろなものに目をとられ、立ち止まり、撮影し、道に迷い、アイスを食べ、、、などとしていると、そうはたくさん回れません。

ヨーロッパでの外食は日本よりも時間がかかります。慣れないところを歩き回るので、普段以上に休憩が必要です。

今回は、息子が到着後2、3日は思いっきり時差ボケになっていたので、朝からその日のメインの目的地に行って、お昼は外食、いったん宿に帰って休憩。息子は昼寝。夕方からまた少しだけ散歩や食事というパターンが多かったです。

夏のリトアニアは21時半くらいにならないと暗くならないので、夕方からの外出も危険なくできました。それでも、息子は8時には眠くなり、9時にはぐっすりだったので、私も夜は宿で家計簿をつけたり、その日の記録をアップしたり、次の日の計画を立てたりしておとなしくしていました。

気力体力体調維持を考えると、大人も無理をしない方がいいと思います。日本で家族や友人とお出かけするときでも、一日にできるのは、せいぜい展覧会を2つ観て、食事とお茶くらいするくらいではないかと思うのです。いろいろ回りすぎると、どこに行ったのか、何を見たのかがごっちゃになって、消化しきれないように思います。

私は初めて海外に行ったのが、40日ほどのロシア語研修で(当時はまだソ連)、うち4週間ほどはレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)の外国人専用ホテルで半日授業、半日はエクスカーションでした。それでもレニングラードを見尽くしたようには思えませんし、語学研修が終わってからのモスクワやキエフに至っては、ほとんど記憶に残っていません。

まあ当時は写真はネガで、ビデオも普及していなかったので、年月とともに記憶は薄れる一方で、なんでも大量に残せる今の時代とは条件が違うのですが。

そんなわけで、今回も、9泊11日で2都市のみ。カウナスで4連泊、ヴィリニュス4連泊、最後にまたカウナスに戻って同じ宿に1泊しました。

カウナスは日帰りで十分という人もありますが、たしかに、大人だけで一通り歩くだけならそれも可能です。でも、たいへん快適な街なので、可能ならばぜひゆっくり滞在されることをおすすめします。

私は、カウナスもヴィリニュスもまだ足りないと思いました。リトアニアに数か月くらい滞在できるような仕事のクチはないだろうかと思いました(思っています)。


カウナスのメインストリートには、滞在中に、こんな滑り台も出現。こちらは有料です。息子は興味津々でしたが、結局恥ずかしがって滑らず。

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これも滞在中に出現。日本のショッピングモールでも走っていますが、電気の汽車(もどき)です。カウナスのメインストリートは歩行者と自転車(緑のレーン)のみ通行でき、しかもとてもゆったりしているので、この汽車くらい問題なく通れます。私がちょっと乗りたかった(笑) 汽車はヴィリニュスでも大聖堂の広場周辺を走っているのを見ました。


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3)何をどれだけ持っていくか

<洋服>
「旅の準備」編にも書きましたが、息子は体が小さいので、荷物は極力軽くしています。でも、洗濯に追われるのもしんどいので、洋服はある程度の数は持っていきます。目安は、上下、肌着とも、日数の半分くらいずつ。毎日写真を撮るので、同じ服は2回くらいでとどめたいところです。

後半の宿は洗濯機付きのアパートメントタイプに。前半は手洗いしました。今回は、ひどく暑くもなく寒くもなく、湿度が低くて過ごしやすかったので、これくらいの枚数で程よかったです。

<靴>
靴はかさばるし重いのですが、大人も子どもも履きなれたものを複数持っていくようにしています。雨や汚れや傷みを考えるとやはり替えは必要かなと思います。今回は、息子の靴の一足が最後の方で破れたので、最後に捨てて帰りました。

<食料と水分>
食べ物もある程度持っていきます。息子の大好きなお菓子、白米パック、インスタント豚汁などなど。何よりも持っていって良かったのは、伊藤園の水出しができるほうじ茶ティーバッグです。我が家では一年中やかんに番茶を作って飲んでいるので、近い味のものにしました。水でも香りがよく出て、これはヒットでした。20パック入り、すべて使い果たしました。開封時に粉が飛ぶので、それだけは注意です(笑)

前半のカウナスのホテルに湯沸かしグッズがなかったのは誤算でしたが、そこそこ暑いわりには部屋に冷房がなかったので、ガスの入っていないミネラルウォーターをせっせと買って、ほうじ茶を作りました。

外出時には、持っていった水筒に水出しほうじ茶を作って持ち歩きました。食事のときには100%ジュースを注文したりしたので、結果的には湯沸かしグッズがなくても大丈夫でした。

後半の宿ではキッチンが整っていて、気温もやや下がったので、お湯をどんどん沸かして、宿が置いてくれていた紅茶や、持っていったインスタントコーヒーも飲みました。
お茶タイムがとれたことで、ずいぶんくつろげました。やっぱりお湯が沸かせるのはいいなと思いました。



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<娯楽、勉強、ヒマつぶし>
息子は文庫本を6冊ほど持っていきました。旅のはじめの方は、空港へ向かう電車、空港での待ち時間、機内などヒマな時間がたくさんあります。はじめの2、3日で持っていった本は読んでしまいました。そのあとは日中歩き回ってバタンキューだったので、宿のテレビでアニメをほんの少し見たくらいでした。

夏休みの宿題も持っていきましたが、予想通りほとんどやらず。一行日記を書いていたかなというくらいです。葉書を出すというのも宿題の一つだったので、現地から学校の先生方、ピアノの先生、自宅に絵葉書を出しました。

絵葉書を買い、文面を考えて書き、郵便局を探して切手を買って投函するだけでも、子どもにはちょっとした「仕事」になったかなと思います。なお、自宅への葉書は1週間ほどで届きました。

カウナスの郵便局。カッコイイ。内部も素敵。ここで切手を買いました。


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4)子連れのメリット

小学生くらいの子どもを連れていると、邪険にされたり怪しまれたりされることは、まずないです。どこでも優しくしてもらえます。大人だけだと見落とすこと、気がつかないことに目がいくということも多いです。何より親子で同じ経験を共有できることが大きいです。

私の場合、下の息子は小さいときからほったらかしだったので、二人きりの旅は貴重な時間です。父親や兄が大好きな息子も、旅先では頼れるのは母だけ。私も話し相手は息子だけ。蜜月です。

そういえば、パネリアイという村に行ったとき、森からガサガサとナイフを持っておじさんが出てきて、一瞬ドキッとしました。どうやら葉っぱを採っているようだったので、ホッとして「あ、葉っぱを採ってはるんか」とつぶやいたら、「『そうだ、葉っぱを売ろう!』やな」と息子。なぜ知っているのかと聞いたら、「本棚に本があったから、ちょっとだけ見てん」とのこと。

子どもは案外、見ている。教えなくても吸収していて、それらが繋がるときがあるんだなと感心した次第です。

月日が経てば忘れるかもしれない。でも、旅先でもいろいろ吸収してくれているんじゃないかな、それで十分じゃないかなと思います。


リトアニアのニャンコにじゃれてもらう息子。



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カウナスのお城跡で、現代アートな壁画を狙う息子。空がきれい。


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つづく。

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by chekosan | 2017-08-17 15:29 | リトアニア | Trackback | Comments(0)