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by chekosan

アゴタ・クリストフ『悪童日記』(ハヤカワepi文庫 2001)

一年生の演習科目で「おすすめの一冊」の書評作成を課題にしています。
前任校の大阪商業大学に着任した2011年から始めて、今年で5年目になります。

2012年からは、学生がおすすめしてくれた本を私も読むようになりました。
約120冊を読んだところでひとやすみしていましたが、
今年も流通科学大学の1年生向け科目「文章表現Ⅱ」で同じ課題に取り組んだので、
「おすすめの一冊」読破プロジェクト、再開しました。

そのなかの一冊が、『悪童日記』です。
これをおすすめに挙げる学生がいるとは想像していませんでした。
映画化されたことで知ったそうです。

映画評の紹介はこちら


文中には時代も人名も地名も一切出てきませんが、
第二次大戦中のハンガリーが舞台なのはまちがいありません。

今の常識や感覚からすれば異常とされるような
生と性と死に関わる残酷で生々しいシーンが満載ですが、
戦後しばらくまでは日本でもどこでも同じようなことは起こっていだでしょう。
子どもだって生きるためにはなんでもしていました。

そんなしたたかさと利発さと残忍さを持つ双子の美少年が主人公というところが、
この作品に不気味さと怖さとエロティシズムを加え、魅力的なものにしています。

続編もあるようなのでぜひ読みたいです。映画も見たいです。

浦沢直樹『MONSTER』が好きな人、
中・東欧の歴史が好きな人、美少年ものが好きな人におすすめです。

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by chekosan | 2015-08-01 22:40 | 読書記録 | Trackback | Comments(0)